社会問題小説・評論板

Re: ワタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.14 )
日時: 2009/05/03 17:33
名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: x1YwoWnh)
プロフ: そうさ、僕たちは————

*05*不採用

私は再び、昔落ちた、本命のメイクサロンの面接へ行った。
メイクサロンの名前はLIZA。
それはメイクサロンだけでなく、美容院にネイルサロン、LIZAブランドのファッションブランドショップにエステ、そして健康や美容にいい食事やデザートがある喫茶店がある。
LIZAは、そこに行くだけで、綺麗になれると評判がいいのだ。
もちろんそこで働きたい女性はたんまり居る。
私はきっと、2年前顔が悪かったから落ちたんだ。
でも、今の私なら…
私は面接で、思いっきり自分をアピールした。
メイクで人を綺麗にすることが大好きなこと、よく友達にメイクをするということ。
たくさんたくさん、きらびやかな嘘をついた。
その後、メイクの腕を見せた。
ピンクをメインに、キラキラなラメなどを使った可愛らしくて上品なメイクにした。
これなら受かるにきまってると思っていた。
それから数日後。家にLIZAから通知が来た。
封を開けると、予想していなかった内容。

「ふ、不採用…!?」

何故!?私は沢山素敵な嘘をついた。あのエピソードを聞いて雇いたくないと思うやつはいないだろう。
メイクだって2年前より腕をあげた。
なのになぜ…
納得いかず、私はLIZAへ走って行った。
裏口から侵入し、関係者以外立ち入り禁止とかかれた表示を平気で通過。
そして、あの時審査で居た最終決定者の室淵という奴を探した。
居た…!!

「あのっ室淵さん!!」
「あれ、君は確かこの前メイクサロンの面接に来てた子だよね、どうしたの??」
「何でですか!?何で私落としたんです!?」

私は室淵の胸倉をつかみ、脅しかかる。

「ちょ、落ち着きなさい、ねぇ!!」

私は少し取りみだしたことを恥ずかしく思い、私は手を離した。
…羽目外してどうするんだよ。

「君ねぇ…メイクの腕もいいし、センスもある。顔も綺麗だしおいてもいいんだけどねぇ…」
「じゃぁ何で…」
「感じなかったんだよね、君がココで輝くって」

何ソレ…
インスピレーション!?
なんて無責任な…

「それに自己アピールの時、君は他の連中と上手く接して行けないと思った。友達居ないでしょう。それだけだよ」

図星だった。
友達なんて居たことなかった。
私は教師以外の人に、存在を認められなかった。
まぁ、教師も私が落ちたと解かれば何一つ話しかけてこなかったけれど。
私は誰にも存在を認められない。話しかけてもらえない哀しい人間だった。

「群青さんでも才能あるから。他の小さいトコで名をあげたら??LIZA意外にもたくさんあるよ、君の就職先は」

私は遠目で室淵を見ていた。
憎い。とてつもなく憎かった。
潰してやる。そう頭に浮かびあがった。
だが、カッとなっても居られないから、私はまた裏口から店を出た。
すると・・・

「君…岡本浩子でしょ??今は群青エリサの」

そいつはヤクザみたいな容姿の男だった。