社会問題小説・評論板

Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.152 )
日時: 2009/06/23 21:10
名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: zy0H1PXw)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393

*34*芽琉

「お疲れさまでしたぁーッ♪」

撮影が終わって、満面の笑みで挨拶した。
アタシは上機嫌だった。
Juliaの苦しんでるトコロは見れるし、かぁ〜わいい売れない5人が仲間になっちゃうし。
嬉しいな。
まぁ、今日はゆうすけとご飯、行けないんだけどね。
ま、携番持ってるからメールすればいいんだけどね、ウン。
このあとは何の予定だっけ、そう思って手帳を取り出す。
と、マネージャーが話しかけてきた。

「エリサちゃん、今日事務所に所属することになった子が居るんだけど、会ってくれないかな」
「あ、いいですよ♪わぁ、私にも後輩が出来るんだぁ…♪」

初の後輩。
たぁっぷりコキつかってやろっかな。
アタシはマネージャーの車に乗って、事務所へ向かった。
名前は、本城芽琉。メル、って可愛い名前だなぁ。
その子は5年前倒産した本城グループの娘。
きっと当時は苦労してたんだろうな。
哀れな奴め。
本城…って確か、前龍の会社と同盟組んでた奴だよね。
本城消えてすっげぇヤバかったって前言ってた。
そんなコトを考えながら、事務所についた。
2階の主にタレントとかが事務所の人と話し合ったりとかする部屋に入った。
アタシがスカウトされた日も、その部屋でマネージャーとか社長とかと話し合った記憶がある。
その部屋には、あの時とほぼ同じ、社長と芽琉とそのマネージャーが居た。

「あ、エリサちゃん。来てくれたんだねぇ。このコが本城芽琉。16歳だから2個違いだっけな。」
「よろしくおねがいします」

その子は、イメージしていた金持ち象ではなく、そこらにいくらでも居そうな高校生。
ギャル路線なのかな。でも大人しい感じ。
アタシはその子と目を合わせた。
パッチリしたネコ目。グロスを塗った唇。
このコ、可愛い。

「じゃぁ、明日から一週間、仕事は芽琉ちゃんと一緒にやってもらうよ」
「え??」
「デビューで初めから一人じゃ心細いだろう??このコ人見知りするから。仲良くしてあげて」

アタシがデビューしたときは先輩と一緒になんてなかったぞ、おい。
社長め。依怙贔屓かよ。畜生。
ま、いっか。

「このあと雑誌表紙の撮影、あるでしょう??それに芽琉ちゃん研修で見学するから」
「りょーかいですっ」

アタシは芽琉をつれて、撮影現場へ行った。