社会問題小説・評論板
- Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.209 )
- 日時: 2009/07/06 20:33
- 名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: ksYmVYP2)
*39*幸せから絶望へと
「何よ、なんなのよコレ…」
ゆうすけとドーナツ食べてる間に、何があったっていうんだ。
アタシはそこに座り込んだ。
意味がわからない。
状況がわからない。
アタシは混乱状態だった。
頭を抱え込む。
落ち着いて、エリサ。あなたは群青エリサでしょう。
落ち着きなさい、クールになれ。
冷静に行動できない時点で負けだ。
アタシは、そこに落ちていた紙を拾い上げた。
それは、龍からの手紙だった。
【エリサへ
最近会社の経営が不安定で、
借金も少なくなかったんだ。
でも、ライバル会社に資料盗まれて、
何もかもが崩れ去ってしまった。
会社は経営破綻に追い込まれた。
ライバル会社の名前は「本城」という
数年前倒産をほのめかせていた巨大グループでさ。
俺的にもいっぱいいっぱいだった。
路頭に迷うようなこと、エリサにはさせたくない。
トイレに、ダンボールがある。
それが俺からの最後のプレゼントだ。
どうか、幸せで。
龍】
ハァア!?倒産!?
このJulia潰しで忙しい時に!!
何してんのよ…!!
じゃぁアタシはこれからドコで寝泊まりすればいいのよ!!
ホームレスなんてまっぴら!!
アタシはこれからどうすればいいの!?
アタシは混乱状態がますます酷くなった。
…待って。本城グループ…!?
“新人の本城芽琉さん”
ほん、じょう。め、る。…!?
アイツか!?
この前家上げた時なんかパクッた!?
お茶菓子取りに行ってるとき…
こうしちゃいらんなくて、アタシは芽琉に電話した。
「もしもぉーし芽琉でっぇーす」
「甘ったるい口調ヤメロ。テメェ」
「こーわい。どしたんですかぁ??」
「どうしたもこうしたもねぇよ!!」
頭にきた。
アタシの計画ブチ壊しやがって。
「もーぉ怒りすぎぃ。別にいいじゃない。自分の会社守るためならなんでもするもの」
「アンタ…最低」
「最低はどっち??彼氏に媚びるしかできない害虫の癖に」
イライラする。
畜生!!
「アンタ一体どうしてくれるわけ!?龍を返してよ!!」
「しらないわよそんなの。自分で地面這いつくばって探したら??ま、骸で見つからないことを祈るわよ」
ブツ、リ。
絶望的な音だった。