ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

*40*助け

アタシはトイレの中にあった、龍からもらったネックレスだの服だのが入ったダンボールを抱えて、家から出た。
出たところで、どうしよう。
野宿なんて嫌だし、ホテルに泊まるって言ってもいつかは金が底をつく。
誰かに助けられなければいけない…
あ…

「ゆうすけ…」

図々しいかな。
なんてね。
でも…
なんかなぁ…初めてだなぁ、ウジウジすんの。
そう思いながらそこらを歩いてると…携帯が鳴った。

「もしもし」
「もしもぉーし。エリサちゃん、Juliaだよぉ」
「…何??」
「ニュース見たの。家、追い出されちゃったんだよね」

追い出されたって人聞きの悪い。
ムカっと来るけど、まぁ、いいか。

「家、困ってるでしょ??私ぃ、いやがらせのこととかでエリサちゃんに頼ってばっかりだったからぁ…私の家、来るぅ????」
「え…いいの????」

コイツ…親友思い…
潰されるなんて知らんだろうに。

「いいに決まってるよぉ。じゃぁ、地図メールで送るから一回切るねぇー」

ぶつり、と通話が切れ、すぐに地図が送られてきた。
ここから結構近い場所だった。
アタシは持っている金でタクシーを呼び、Juliaの家へ向かった。
これからアタシがどうなるんだろう…


　夢を見ました。

　愛する人が、アタシから離れていく夢。

　涙がこぼれおちました。

　でもね、それは夢。

　そう、信じた——————…。