社会問題小説・評論板

Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.34 )
日時: 2009/05/05 21:00
名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: x1YwoWnh)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393

*11*新職場


「藤堂エレナでぇす♪よろしくお願いしますッッ」

今日から仕事。
アタシは思いっきり高い声で喋る。
藤堂エレナは偽名。
だって、ブログのエリサってばれたらヤバイぢゃん??
お嬢様が丸つぶれだよ。

「じゃぁ…竜崎さん、藤堂さんにいろいろ教えてあげて。今日の接客は一緒にやって」
「ハァ!?…はいわかりましたぁ」

いかにも嫌そうな口調。
アハハ、潰されるとも知らず言い気味だよ。

「じゃぁよろしくお願いしまぁす♪」

それから接客が始まった。
馨ことアゲははさすがNo.1なだけあり、どんどん指名が来る。
オヤジたちもこんな女に酔ってるとは。…哀れな話だ。

「君ぃ、新しい子??可愛いねぇ」
「ありがとぉございます♪」

さりげなく胸を触られて、むかついて殴りそうになったけど、押えてシャンパンをグラスに注ぐ。
あれからすっかり、オヤジ達はアタシに夢中で、馨に指名したことなんて忘れている。
むっすーと、機嫌を悪くしているのが丸わかりだよ。

「君、使えるじゃない。明日から一人で大丈夫だね」
「ありがとぉございまぁす☆」

馨は歯を食いしばっている。あはは、笑える。
着替えの更衣室に入る。
着替えを取り出すと…

「ッいったぁ…」

カミソリだ。
カミソリが混じっていた。
後ろの方でクスクス笑っている奴が居る。
馨だ。わかりやすすぎなんだよ。
すると馨はアタシの耳元に近寄って来た。

「調子乗るんじゃねーよ、ブス」
「…」

アタシはそのあと泣いたふりをした。
細かい演技までバッチリって、アタシ女優なれるんじゃない??