社会問題小説・評論板
- Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.50 )
- 日時: 2009/05/08 21:05
- 名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: x1YwoWnh)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393
*15*初めての殺し
「ン…むぐっ…んー!!」
暗がりの地下。
ひんやりとした廃墟にアタシとアゲは、そして日高組の下僕達。
「アンタら、もう行ってていいよ、最後はアタシがやっから」
そう言い、奴らは出て行って、アタシとアゲはだけになった。
アゲははさっきまであいつらに散々レ.イ.プされて、あげく椅子に全.裸で縛りつけられ、口をふさがれている状態。
「あはは、苦しそう。口の布取ってあげるね」
アタシはアゲはの口の布を解いた。
アゲははハァ、ハァと息を荒くしていた。
ざまぁ。
ざまぁ。
「ざまぁ…」
「ック…アンタ…何のつもりよ!!」
アゲはは泣きながらアタシを睨みつける。
「やっぱアンタガバガバじゃん。皆言ってたよ。」
「うるさい…!!」
あはは、泣き顔気持ち悪ッ
メイクが落ちてる。
厚化粧だって、まるわかりだよ。
「ざまぁないわね。いい気味」
「何がしたいのよ藤堂エレナ…!!」
「は??誰ソレ」
アタシはそう嘲笑い、ポニーテイルにしていた髪を解いた。
「お初にお目にかかれますぅ。“群青エリサ”です」
「…!!あのブログの…通りで似ていると思った」
「気付かないからおもしろかったよ。お腹痛かった」
「何するつもりなの!?」
「…殺.ス」
ぎゃははははははははは!!凄い怖がってるよ!!
かっわいそ!!
アタシは鞄からカミソリを取り出した。
そしてスイッチを入れた。
ヴイイイイイイイイ……
「馨ちゃんって…いいや、アゲはちゃん。髪の毛綺麗だよねぇ…」
アタシは、カミソリをアゲはの頭にあてる。
「脱毛♪」
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…
どんどん髪が刈り落ちていく。
全て剃り終わり、アゲはちゃんはつるっぱげ☆
「あはは、似合ってるよwかーわーいー!!」
「うっぐ…うぇぇ…」
アゲはちゃんは泣きながらまた吐き出す。
何回目だよ。
さっきも何回か吐いた為、胃液がどんどん出てくる。
「あんたの綺麗な爪も気に入らないの。剥いじゃうね」
アタシは龍の部下から借りた爪剥ぎの道具をだして、アゲはの人差し指の爪にはめる。
「いっせーのーでッ」
ガンッ
アタシは一気に人差し指の爪を剥いだ。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!」
爪がとれると、血がだらだらでてくる。
痛そう。見てて見苦しいよ。
アタシはその調子で全部の爪を剥いでやった。
「痛いよぉおお…いたぃぃい」
無様だよ。あはははは!!
「あ、アゲはちゃん、携帯貸しなよ」
アタシはアゲはの了承を得ず、携帯を開き、カメラで無様なアゲはの顔を写メを撮る。
「ブログのパスは」
「…AGEHAKAOLU28」
わかりやすいな、おい。
アタシはカチカチパスワードを打って、アゲはのブログを更新。
5月10日 アゲは
ただいまこんな状況なの♪
[写メ]
痛いし、アンコもがばがばぁ♪
ぎゃははははは!!書き込みボタン押しちゃったし!!
ウケる!!ぎゃはははは!!
それからどんどん訪問者数は上がり、コメントはどんどん入る。
【うわwwとうとう実況??】
【こんなんよく書くよね】
【キモイ!!】
「見て。可哀想でしょ」
携帯の画面を見せると、アゲはは青ざめた。
涙がボロボロ流す。
可哀想。
哀れだよ、アゲは。
「アンタ今までずっと楽して暮らしてたんでしょぉ??アタシそういう人間大ッッ嫌いなの」
「貴方もそういう暮らししてたんでしょ??大企業のお嬢様が」
「ああ、あれね嘘」
私は、生まれてから今までの、私の無様な生きざまを語った。
哀れとしか言いようのないオンパレード。
いいんだ。どうせこいつは死.ぬんだから。
「…可哀想でしょ。やっと幸せになれたの、邪魔者は消さなきゃ」
「…アンタもあたしと同じなのね」
「はぁ??」
「あたしもね、そんな生きざまだったのよ、2年前まで」
そうして、アゲはは人生のことを語り始めた。
アゲは…否、竜崎馨は、名古屋で生まれた。
生まれて早々親に捨てられた。
元々両親は結婚もしていなかったし交際もしていなかった。
母親側が今で言う馨のしているウリをしていた。
馨とは違う方法で。
それを買った多くの男たちの一人が馨の父親。
しかもヤる時、とてつもなく相性が合わず犬猿の仲とでも言うほどだったらしい。
当然二人が結婚するわけもなく、子供は施設へ捨てられた。
馨は名もつけられず、名前は施設の女性が名づけた。
それから馨は毎日のようにいじめにあった。
施設に居る子供たちのほとんどは、両親が事故だったりして一時でも両親に愛された形跡があった。
馨は少しも無かった。
皆にいじめられ、…辛かったらしい。
学校でも居場所を失い、馨は生まれ変わろうとした。
それがこれだ。
最初は、芸能界へのタレント活動をしていたらしい。
でも、グラビアなどをして自分をアピールするも、ブレイクもせず、引退し、キャバクラ嬢になったらしい。
「笑っちゃうでしょ。生まれ変わった先がこれだよ。…アタシは結局、“普通”の幸せを、手に入れる事ができなかったのよ」
「…」
「アタシも、…アンタも」
そうかもしれない。
メイクアップアーティストになろうも、ブスという理由で整形をした。
そこまでは良かった。整形はメイクの延長戦のようなものだ。
でも、ブログで嘘をついて、ヤクザの女になって、今は人を殺.そうとしている。
結局夢は叶えず。
「ねぇ、殺.すの??だったら早くして。もうこんなの嫌。死.ぬ時くらい綺麗に死.にたかったな…」
「うるさい…うるさいうるさいうるさいぃ!!」
アタシは、アゲはにガソリンをぶっかけて、コンビニのライターで火をつける。
「ゲームオーバー」
ボォォ…
アタシは急いで自分の携帯を持って、裏口から逃げた。
後ろで人の悲鳴が聞こえる。
きっと、火事に気がついたんだ。
放火魔放火魔。アタシは放火魔よ。