社会問題小説・評論板
- Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.93 )
- 日時: 2009/05/23 17:33
- 名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: dsQCTK9g)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393
*22*初恋
「おつかれさまでしたぁ〜♪」
笑顔で出演者やスタッフ一人一人に挨拶していく。
エリサ嬢は礼儀も正しいんだよ、えらいでしょ。
月下亜樹菜って居たでしょ、あの元ヤン。
仲良くなった。
なんだか、流れ的に。
まぁ、ホントに好きなわけじゃねーけど。
とりあえず、敵を欺くにはまず味方から…って感じ。
赤里には睨まれた。トイレの一件があるからな。
Juliaは相変わらずブリッ子できもい。
ああああ、ホント殺したい。
「エリサちゃん、打ち上げ行かない??」
「出演者の皆連れていくんだけど…」
誘ってきてくれたのは、美青年。
確かバカキャラ。
神谷と組んでる…ええと…
あ、そうだ。保田直樹と名野剛士だっけな。
結構な好青年。
仲良くしといて損はないだろ。
「あ、ぜひ♪私なんかで良かったら♪」
ニコッと笑えば赤くなる。それが今のアタシの方程式。
笑えば男は赤くなる。女は負けじとニコッてする。
世の中簡単だな。
やっぱり、可愛ければいいんだ。
それだけで、両親への憎しみを増させる。
あの二人はいつか絶対殺す。
骨の髄まで苦しめてやる。
そんなことを考えながら、焼肉屋にスタッフや出演者達と行った。
「カンパァーイッッ」
アタシは生ビールを頼んだ。
一瞬、びっくりされたけど、慌てて「彼氏に教わりました」って言っといた。
そしたらハマッた、みたいな。
実際大好物なんだよな。
これによっちゃんイカとか着くと、めちゃめちゃ嬉しい。
アタシは牛ばっか食った。
野菜も食べたけど。
とりあえず鶏肉と豚肉だけは食べなかった。
こんなの腐るほど食べた。
牛肉が食べたいんだよ。
でも食いすぎると唯一整形してないスタイルが崩れる。
少食というイメージも付けてそこらへんで終わらせた。
「じゃぁ、解散なぁ!!また飲もう!!」
「はぁ〜い♪」
楽しかった。絶頂だったよ。
芸人や俳優の男組からチヤホヤされまくった。
キモチ良くて仕方がなかった。
あんなの初めてだから。
「おい神谷!!起きろ!!」
神谷は、飲みすぎてつぶれちゃったらしい。
優しい親切なおせっかいイメージつけるために、一緒に起こした。
「起きてくださいよぉ、神谷さぁん!!」
Juliaに睨まれた気もする。
やっぱ腹黒なんじゃねぇか。
男狙われてる気持はそんなに苦しいか??
嫉妬は醜いねぇ。
まぁ、彼氏だかんな、仕方ない。
「んく…あ、ごめ…」
顔が赤い。まぁ酔い潰れたんだからなぁ。
…どくん、どくん。
あれ、なんだこの気持ち。
「大丈夫ですかぁ????起きてください、閉店の時間になっちゃいますよぉ!!!!」
「ん、あ、うん…」
「もぉ、雄輔!!心配かけちゃだめじゃぁん!!」
Juliaの乱入。ウゼェ。
さてさて、邪魔しちゃ悪いヵラ帰るか。
「エリサちゃん帰りどうするの??」
「ああ、彼は今日仕事で遅くまで帰らないから、タクシー拾って帰ります。爺やは今日風邪拗らせちゃって」
「あ、じゃぁ俺送ってくよ!!もう遅いし!!」
そうしゃしゃり出てきたのは神谷。
なんだよ、ドキドキしちまうじゃねぇか。
「でも。。。Juliaちゃんが」
そうだろ、彼女がいるだろう。
あはは、気づかいができる子って可愛い。
「いいって!!乗ってって!!」
「あ、じゃぁ…」
Juliaはムスッとしていた。
ま、そっとしといてやろう。
その晩、車に乗せてもらった。
神谷と沢山話をした。
とても楽しかった。
え??ああ、話すのが楽しかったっていうより、Juliaの反応見るのが楽しかった。
車から降りた後、ずっとその車を見送った。
腐りきった、エリサの異色の初恋だった。