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＃番外編3　＊。・奈々の過去・。＊

「パパあ、ママあ！！嫌だ、死んじゃ嫌あ！！」

奈々は、小さいとき、母親と父親を事故で亡くした。

そのショックで、声が出なくなったことがあった。

うつろな目、開かない口、食事を必死で拒み、
奈々は極限までやせ細った。

「俺なんだ、君のお父さんとお母さんを轢いたの」

知らない男に突然告げられた。

「うそ…」

知らないうちに声が出るようになってた。

でも…



事故じゃなかったの？ママとパパは殺されたの！？



怒りと悲しみが、奈々の心からずっと消えなかった。

ストレス発散にと、学校では人をいじめ、
誰もいない家に帰ったとたんに涙があふれ、
自分の部屋でリスカはほぼ日課となっていた。

死ねばママやパパと同じ世界に…




「私の仲間になれば？楽になるわよ」




屋上で一人、飛び降りようとしていたとき、姫に声をかけられた。

もう誰も信じられなくなっていた。

でも、何故か彼女には惹きつけるオーラがあった（のかもしれない）



この人なら、大丈夫…？



中1の春、奈々ははじめて人を誰かの下につくことを覚えた。