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＃14　＊。・新しい始まり・。＊

私は、もう負けない。負けないんだ…

3人のために。

愛夢ちゃんのために。



———自分のために———

ガラッ！！


「あ♪やっときたの？ゴミ。
　　　あたしたち、おもちゃがいなくて退屈してたんだから」


奈々が言うけど、無視して席に着く。

机には、落書きがしてあった。


『死ね。お前なんか生きてる価値のないクズ』

前は、このくらいで泣いていたけど…

「クスッ」
「！？何よ！！」

「ねえ、くだらないって思わない？こんな低脳なことしてさ。
ねえ、姫？」

「なッ…呼び捨てなんて…もっといじめてほしいの！？」


「あは、いいよ。勝手にいじめれば？」

目を真っ赤にして悔しそうな姫。やっぱり、弱いんだ。


口では強がってて、根は弱い。
本当に強いのは、権力だけ。


「強がるの、やめれば？」

あたしは言って、机の落書きを消した。



———しばらくして———

ＨＲの時間になった。

「今日は転校生がきます。栗本さん、どうぞ」

ガラッ…

入ってきたのは、ショートカットの似合う子だった。

「栗本　勇気です。よろしく」

なんか、クールなカンジだな〜…

これが、第一印象…かな。

なんか、友だちいない…というより、作らない。

一匹狼なかんじ？

きっと、姫の仲間になるんだろう。

でも、勇気は優しい子だったんだ。

人は見た目によらないって、ホントだね☆
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　＊。・続く・。＊