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社会問題小説・評論板
- Re: *。・サヨナラの前に・。*プロロcp ( No.2 )
- 日時: 2009/06/17 17:12
- 名前: 凛雪 ◆.QjHDtkYOg (ID: BfXEK8t.)
- プロフ: *。・サヨナラの前に・。*書いてるよ!ヨロシク☆
#1 *。・発覚・。*
「なんか…足が痛いような気が…
どっかでぶつけたかな?」
ことの始まりはこれだった。もっと、早くに病院に行っていれば、
私は苦しまずにすんだだろうか?
「行ってきまーす」
「はーい、気をつけていくのよ!」
私のクラスは平和だ。いじめというものが存在しないから。
隣のクラスはもうすごい騒ぎだよ。
生卵がつぶれる音、水がこぼれ、バケツが転がる音。
笑い声に、泣き声。もう、何がなんだか、ひっちゃかめっちゃか。
その点、うちのクラスは…
静〜かなのなんのって!!穏やかに笑う声が響く、平和の園、ってかんじかな。
足を引きずりながらクラスに入ると、皆が集まってきた。
「幸〜、おはよう!!あ、どーしたの!?
足引きずって…」
「アハハ…なんか、朝から痛くってさ…」
「え〜、それ、成長痛かもよ?病院行ったら?」
「ありがとう、そうする」
あ〜、平和平和。心配してもらえるくらい平和ww
中学生になると、いじめとかひどくなるって聞くし。
やだな〜…ずっとこのままがいいな〜…
なんか、毎日のように、こう思う。
ほんとに。このままならよかったのにね…
足の痛みは、日に日に増してった。
一週間をすぎたある日、とうとう耐えられなくなって、
お母さんに頼み、医者に行った。
———そこで伝えられた事実は、衝撃的だった———
「これは…『神経芽細胞腫(しんけいがさいぼうしゅ)』という病気、
まあ、いわゆるガンですね」
「え…ガン…!?」
え、今、なんていったの?
ガンって…ガンっていったよね?
「しかも、すごく病気が進行してます。
もうちょっとはやく気づいていればよかったですけどね…」
医者が、悔しそうな顔をして首を振った。
嘘…もう、私、治らないの?
もう、皆と、遊べないの…!?
そんなの、やだ…
自然に、涙がこぼれた。
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