社会問題小説・評論板

Re: 残酷な授業〜最下位がターゲット〜 ( No.5 )
日時: 2009/08/02 08:44
名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: TdOACXKk)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=12157

第一話『教室での出来事その1』


ここが僕が勉強する教室かァ…。

今僕は、幽美に連れられて教室にやってきた。

本当に13〜14歳の人しかいない…。

こんなところで上手くやっていけるか心配だ…。

…ン?あの金髪の男子…何で雨も降ってないのに濡れてるんだろ…。

僕はそれが気になって、金髪の男子の方に行って聞いてみた。

「あの…貴方はどうして制服や髪が濡れているんですか?」

僕がそう聞くと、金髪の男子は

「あぁ…それはね…」

と言って、訳を話そうとした。

が、何故か数名の男子が投げてきた卵が男子に命中。

これは喋る暇なんてないですね…。

僕はそんな事を考えながら、次々投げられてくる卵をキャッチして、投げてきた人に卵をかえした。

「フゥン。やっぱこれくらいは取れるんだね」

男子はそう言いながら卵を受け取る。

それだったら、あの男子はなんで取らなかったか不思議なんですが…。

「お、やっぱここにいたか。で…、お前はなんで卵なんか持ってんの?」

後ろから声がしたので振り向いてみると、幽美の兄の龍麻がいた。

言えない…。卵投げられたなんて言えない…。

「えっと…、グレンに卵投げてたらこの子がその卵全部キャッチしたんですよ」

男子がそう言ってケラケラ笑う。

グレンと言うのは、多分あの金髪の男子の名前だろう。

…まぁ、自分に投げられてなくて良かったのか…投げられてるあの人が心配なのか…。

僕はそんな妙な気持ちで、卵を全部返した。

「あ、そうだ。せっかく龍兄来たんだからさぁ、久しぶりにクロウと戦って見せてよ。
 賭けのネタにもなるし〜」

幽美がそう言うと、教室に嬉しそうな声が響く。

幽美!何でそんな事言うの!?

僕は…賭けの道具じゃないんだけど…。

でも、もう賭けちゃってる人いるよ。ほとんどが龍麻にかけてるけど。

僕はこれはもうあきらめるしかないと判断して、仕方なく鉛筆を持った。