社会問題小説・評論板

Re: *。・かみさまなんてだいきらい・。*#2cp ( No.15 )
日時: 2009/10/15 17:24
名前: 凛雪 ◆.QjHDtkYOg (ID: JZOkdH3f)
プロフ: またロックしてごめんなさい…今回は意地でも完結させます!(ノД`)

*。・第三話 二人だけの時間・。*

「はぁぁぁぁー…」

私は、盛大にため息をついた。
ただいま、屋上にて。五時間目をサボっております。

本来なら、数字の羅列や意味分からない図式とにらめっこし、
鉛筆を走らせるべきなんだけど。
わかるよね?数学です。


「大丈夫?酷いことされなかった!?」


「梨乃はほんとに心配性だね、大丈夫だよ」


あれから、汚いモップで体を拭かれたり、
泥水をかけられたり、まあそれはそれはベタないじめをされて、
昼休みいっぱいトイレで由愛と過ごしたわけだけど。


さすがに汚れたままの服だと廊下を汚して
先生に説教されるので、着替えた。
午後の授業は出る気になれないので、先生に内緒で
フケることにした。

それこそ先生にバレたら怒られそうなものだけど、
いーの。それとこれとは別です。


まあそんな感じでごたごたがあって、
どーたらこーたらで梨乃がついてきたわけだ。
この心配性さんめ。


空を見上げる。


すじ雲がたなびく、昼下がり。
緑がゆれる、午後の街。



風がふく、二人だけの秘密基地。





確か、梨乃に「神様はいるんだよ」と教えた日も、五時間目だった。

確か、梨乃に「神様はいるんだよ」と教えた日も、優しいお日様が照っていた。





「確か、明菜が「神様はいるんだよ」と教えてくれた日も、
こんな風に気持ちいいお天気だったよね」



にこ、と梨乃が穏やかに笑った。

残酷な世界を忘れられる、唯一の時間。





昼下がりの風が吹く、二人だけの、秘密の時間。