社会問題小説・評論板

Re: ワタシのイキル意味 ( No.13 )
日時: 2010/10/31 18:56
名前: 発戸 (ID: g8t52Hd5)

十話[母]

「ただいま」
私は家の台所にいる母にそう告げる。
父はパチンコに行ってて今は居なかった。
『百音・・・。何よ、その髪型』
「あ!?これ?」
母が指を向けて言う。
私は学校帰りに髪の毛を切りに行った。
あすかに言われたショートカット。
「似合うかなって思って。」
『なんだ、、、苛められてるのかと思ってビックリしたわ』
「−−−苛められてるよ」
私はついに言ってしまった。
母はえ?って声を漏らて驚いていた。
『な、、、に、、言ってるの?私は一度も聞いたこと———』
「あんた達がいつも喧嘩してるからでしょ?そんな親に言えるわけないじゃん!私の話をまともに聞かない癖して——」
言ってる途中にどんどん涙があふれてきた。
「私は———!」
寂しかったんだから!
そう言う前に母に抱きつかれた。
久しぶりに抱きつかれた。
あすかとはまた違う温かさ。
「お母さん?」
『ごめんね、、、、ごめんね、、、ごめんね!』
何回も何回もごめんねと続ける母。
私はそんな母の体を支えながら椅子に座らせる。
そして涙を洋服の裾で拭い最高の笑顔で言う。
「大丈夫!もう一人じゃないから」
私にはあすかが居る。
あすかが言ってた『私のために泣いてくれる人が居る』それは、母の事だったんだなぁ・・・。
すると母も涙を拭き言う。
『こんな頼りない母だけど、、、一緒に戦おう。相談があるなら言って!』
「うん!ありがとう!!」
私は嬉しくなり涙が段々止まらなくなってきた。
母も私を見て涙が目から大量に出てきている。
『もし、学校行きたくなくなったら———・・・。』
「大丈夫。あすかが居るから」
母の言葉を遮って言う。



私のこの運命は変わろうとしていた。


少しずつ


少しずつ


楽しい未来を創ろうとしていた



一緒に戦おう



苦しくても



大丈夫




一人じゃない限り





私は





——————————戦える