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社会問題小説・評論板
- Re: ワタシのイキル意味 ( No.26 )
- 日時: 2010/12/27 19:26
- 名前: 発戸 (ID: g8t52Hd5)
十九話[お前なんか!!]
「ねえ。あすかは?」
一時間目が過ぎたころ、あすかが居ないことに気づいた。
昨日の件であすかは私の事を嫌いになってしまったのだろう・・・。
『ぇっと・・・。』
「さっさと言えよ!!」
私は谷口の肩を少し突き飛ばしながら言う。
『今日寝坊したから休むって電話が・・・。』
「っ!!」
あすかが休む時は大体、私に電話がかかってきた。
それなのに—————!!
何で谷口なの?!
本当に本当に本当に嫌いになっちゃったの?!
「いやっ!」
考えるととても恐ろしかった。
私を頭を押さえる。
『舞ちゃん?!』
谷口が心配そうに私を見る。
「っくそ!!お前がいるからだよ!!お前が居なかったら!お前が存在してなかったら!!」
私は顔をあげ、必死に谷口に言う。
谷口は申し訳なさそうに私から視線を反らす。
「私があすかと仲良かったのにっ!!」
『でも!!———』
「お前なんか死んじゃえよ!!」
『ぇっ———・・・。』
「お前がここに転校してくるのが悪いんだ。そしてお前が存在してるからあすかに迷惑までかかってんだ!!」
『・・・。ごめん』
それだけ言うと谷口は教室を飛び出して走っていった。
私は知らなかった
この言葉で全てが動きだすということを
私は知らなかった
谷口彩加が教室を出る前に泣いていたことを
私は知らなかった
ヒトの気持ちというモノを—————・・・。
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