社会問題小説・評論板
- Re: ワタシのイキル意味 ( No.44 )
- 日時: 2011/01/04 12:49
- 名前: 発戸 (ID: g8t52Hd5)
二十五話[何回でも———・・・。]
〜あすか視線〜
葬式場の外へと出た。
今にも降り出しそうな雨。
あたしは近くの木の下に座って手紙を開いた。
『あすかちゃんへ
この手紙を読んでる時はもう私は居ないよね?
あすかちゃんは私の親友でした。
一杯迷惑かけちゃったね?
一緒に屋上で泣いてくれた時は本当に嬉しかったよ!
本当は今度遊ぶ予定だったね。
でも今の気持ちで遊ぶのは辛いから・・・。
私の心が一番弱くて情けなかったね。
あすかちゃんみたいに強い女の子になりたかったあー!
あ。
舞ちゃんの事を恨む・・・。なんてことはしないでね?
私。舞ちゃんの事も大好きだったから!!
だからあすかちゃんも自分を責めたりしないでね?
あすかちゃんはあすかちゃんらしく笑って過ごしてね!
あすかちゃんの笑顔が一番可愛くて大好きだったから。
また会えたらいいね。
そしたらまた親友になってくれますか?
大好きだよ。
彩加。』
「———っ!!」
彩加との学校生活が頭に蘇ってくる。
彩加の笑顔
彩加の拗ねた顔
彩加の泣いた顔
その顔全部大好きだった。
あたしは彩加を支えてた”つもり”だったのかな。
そう思うと悔しかった。
いくら言葉で伝えても彩加には伝わって無かった。
もし時間が戻るのなら、戻って助けてやりたい。
もっと早く彩加への苛めに気づいてやりたかった。
「ごめんな。さやか・・・。」
手紙が段々濡れてきた。
それはあたしの涙と雨のせい。
彩加も今、空で泣いてるのかな?
なんて馬鹿なことを考えてしまう。
あたしは結局一人では何も出来ない馬鹿な奴。
「ごめん。」
いくら彩加に謝ったってもう遅い。
あたしがもっと強かったら良かったんだ。
もう彩加には届かないかもしれない
けどあたしは何回でも何十回でも言うよ
ごめんねって—————————・・・。