社会問題小説・評論板

Re: ワタシのイキル意味 ( No.8 )
日時: 2010/10/27 19:01
名前: 発戸 (ID: 5kx3QSMp)

五話[私が私として生まれてなかったら]

教室のドアを開けるのはとても怖い事。
普通の人は簡単にドアを開けるけれど私にはとても重くて、開けるのが精一杯。
開けるのにどれ位の体力を使うのだろうか?

頑張って今日もドアを開ける。
教室を開けると皆の視線が集まる。
無言のまま自分の席の方に行った。
そしたら———————————————————。
机の上にはたくさんの落書き。
死ね。消えろ。カス。地獄へ堕ちろ。
様々な字で。
様々な言葉が書かれていた。
『ぁら、今日も学校に来たのね』
お嬢様ぶる舞ちゃん。
その後ろには、柏崎さん、斎藤さん。
まぁいつものメンバー。
「・・・。」
舞ちゃんの言葉を無視する。
すると遠くの方から何かを投げられた。
「っ!何、、、こ、、れ」
『卵』
舞ちゃんが冷たい声でそう言う。
制服は卵の黄身が付いてて汚くなってる。
え?卵?
卵って人に投げるものじゃないでしょ。普通。
『さぁ皆。やっていいのよ』
ほほ笑む舞ちゃん。
それと同時に私にはたくさんの卵が投げられた。
「止めてよ!」
必死に顔を隠し、卵から逃れようとする。
卵ってこんなに痛いんだね。
この教室の皆は舞ちゃんに操られてるんだ。
異臭を放つ卵。
これってまさか腐った卵?!
『くっさ〜い!カスから変な匂いがするぅ』
斎藤さんの言葉で教室にドッと笑い声が上がる。

やっと卵が無くなったみたいで、投げられなくなった。
私の全身は卵まみれ。
しかも腐って異臭を放つ卵。
本当に私は汚い————————・・・。
でも教室の皆はある意味きたない。
自分が苛められたくないから苛めをする。
この教室の権力者は舞ちゃん。
舞ちゃんの上に立ったら苛められるから、皆舞ちゃんより下。

もし私が皆の立場だったら、私は苛められてる子を助けてたかな?
そのまま苛めてたかな?
でも確かに分かることは一つ。
私が私として生まれてなかったら、苛められなかった。

本当はすごく憎みたい神様。
でも憎むことにすら面倒くさくなってくる。

もし私として生まれてなかったら。

今頃私は。

楽しく教室で笑っているかな。

この人生を楽しいと思えてるかな。

————————————死にたいなんて思ってないかな。


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五話目もENDです

「死」っていう言葉を見るのはとても辛いです。

そんな人がたくさん増えてくれるといいなと心から思っております。

それではまた^^ノシ