社会問題小説・評論板
- Re: 黒い狂気 ( No.3 )
- 日時: 2010/11/03 17:00
- 名前: 真猫 ◆QmOd43yggw (ID: OROHjpgn)
- プロフ: れすしてーーー
第一章
それはある秋の事だった
今日は学校が文化の日で休みでいつものようにダラダラしていた
そして出かけたお兄ちゃんの帰りを待つ
なにも無い時間、ざわめきが一つもない空間
そう今日は私一人、お母さんも美容院に行っている
友達にも片っ端に電話もかけてみたがいなかった
友実ちゃんさえいなかった
ああ暇だなあ、と言う気持ちが心に残る
暇すぎて声も出なかった
誰かに見捨てられてるような気がしてならなかった
こう言うのがいやな予感と言うのだろうか
冷たい北風がその気持ちを深めるように私を包む
不安になって急に学校にいたようなざわめきがある空間にいたくなりテレビをつける
リモコンのボタンを押し続けたが良い番組はやっていないようだ
次にポケットに手を突っ込み何かないかな、と暇を潰せるようなものを探した
あったのは携帯電話
メールでも良いから何とか誰かと話を出来ないかと私は返信をほっといた相手にメールをしようと考えた
でも雑談的なことでメールしてきた人は一人もいなくてメールすることを諦めた
まるで悪夢でも見ているようだった
こんなに暇なのは初めてだった
テレビは面白い番組ひとつやっていなくて、遊ぶ相手もいなくて、メール相手もいなくて、電話に出る人も一人もいなくて、しまいには家にも誰もいない
すごく孤独で怖かった
誰にも相手にされなくなったようで・・・
遠くで楽器の音が聞こえた
近くの高校(いや少し遠いかな)の吹奏楽部の合奏練習の音のようだ
この音のお陰で少し不安がまぎれる
でもすぐこの音はやんだ
それでまた不安がよみがえる
そんなネガティブな気持ちを消そうと押し入れから布団を取り出し、寝ることにした
そして毛布の中に体を包みこんな気持ち思い込みだ、と心に問いかけながら目を閉じた
- Re: 黒い狂気 ( No.4 )
- 日時: 2010/11/03 17:00
- 名前: 真猫 ◆QmOd43yggw (ID: OROHjpgn)
- プロフ: れすしてーーー
次に起きた時は翌日の朝だった
今ではキッチンの方で料理する音が聞こえる
その方ではお兄ちゃんの「飯まだ〜?」という声も聞こえた
そう普段の普通の生活がそこにはあった
しばらくたって起き上がろうとすると頭に軽い痛みが走った
気付くと額に冷えピタが貼ってあった
後からお母さんに聞いて分かったけど夜に発熱していろいろと大変だったそうだ
今思うと昨日は本当に変な一日だった
病気してしまうくらい気持ちが残ったのだろう
前に保健の授業でやったけど気分が体の調子に影響するっていうのはこう言うことなのかな
それからお母さんが部屋に入ってきてもう少し休んでいた方がいいと私を寝かしつけた
それからの生活は普段の幸せな生活に戻っていた
丸であの変な日がただの夢だったように
- Re: 黒い狂気 ( No.5 )
- 日時: 2010/11/03 17:01
- 名前: 真猫 ◆QmOd43yggw (ID: OROHjpgn)
- プロフ: れすしてーーー
—2ヶ月後—
冬、私はお母さんに起こされ目を覚ました
「寒っ!」
私はもう一度毛布に潜りこむ、しかしそうするとお母さんがうるさいからしょうがなく起きることにした
そう今日は学校の登校日、学校は基本的に嫌いだから足取りが重い
寝癖を付けたままリビングに顔を出すとお兄ちゃんに「ちゃんと直してこいよ、みっともない」と言われ洗便所へ向かう
ごく普通の日常だ
朝ごはんを済ますとジャンバーをはおりランドセルを背負い学校に向かう
でも今日はすごく学校に行きたくないわけでもなかった
なぜなら今日は席替えの日だったからだ
私はいつも一緒に登校している友実ちゃんと合流して雑談をする、話題はやっぱり席替えの事だった
実は今までに友実ちゃんと一緒に班になれたことがなかった
いつもくじ引きで席を決めるから一緒に班になかなかなれなかったのだ
でも今回は違くてまず女子三人、男子三人でグループを作ってそのどこかがくっつくというお見合いみたいのものだ
もちろん友実ちゃんとなるつもりだ
学校も嫌なことだらけではないということだ