社会問題小説・評論板

Re: 私は反旗を翻す【若干実話 参照800突破!】 ( No.175 )
日時: 2011/01/23 14:41
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

  第三十一話「配役」


そんなこんなでボーッとしていると、あっと言う間に授業が終わった。
そしていつもの五人で教室へと戻る階段を上っている最中、私は佐久間と話した事を伝える。


「やっぱね……何かあると思ったよ」


そして話し終えた瞬間に、一人でに頷きながら言う椿。やっぱり同じような事を考えていたらしい。
葉月はそんな事があったの? と言う風に驚いた表情をしていて、桜瀬と燐に至っては何でそんな展開に? と言いたそうな表情をしていた。

……いや、実際私も信じられないけれどね。


「それで、真白は黒山から話を聞きだすつもり?」


と、いつも通り冷静そうに椿が言う。
残る三人もそんな風な顔をしていたので私は頷きながら話した。


「うん。放課後にそうする」
「雪上っち大丈夫なの? いつも黒いけどこう言う時もくr「桜瀬、もうそれ事実にして良いから言わないで」
「雪上っち自分が黒いの認めたね」


桜瀬と燐は「それじゃあ事実にする!」と言いながら爆笑した。

……うん、私が黒い(らしい)のは事実だけどさぁ……。

しょうがない、と思考の片隅で考えていると今度は葉月が首をかしげながら話し始める。


「じゃあ、佐久間は先生から聞き出すって事?」
「そうなるね。……ま、そっちは佐久間にお任せするけど」


と、其処まで話して教室へと付く。
けれど私たちの会話は途絶えず、真ん中の列にある桜瀬の席に集合する事になった。
そして私たちはこれまでの状況を整理すると共にこれからの作戦を話す事になる。


「とりあえず黒山が先生に脅迫されてて、真白が黒山からそれを聞き出して、佐久間がそれを先生に聞きだすって事?」
「そうだね」
「……じゃあ、真白の事だし作戦はもう考えついてるんでしょ?」


間違い一つ無い模範解答を椿が言う。さすが作戦隊長。
私は静かに頷いて、今しがた考え付いた作戦を皆に話した。


「……私と誰かが黒山から話を聞く。それで残りの三人で佐久間と先生の対談を聞きつつ周りの状況を確認する……って感じ」


そう言うと皆は頷いて誰をその配役に付かせるかを考えているような表情になった。
すると今度は燐が何かを思いついた風に話す。


「じゃあ雪上っちとつっきーで黒山から話を聞き出して、桜瀬と葉月とうちで周りの状況を確認すれば?」
「……うん。良いと思うけど、何故そうなった?」
「雪上っちは授業前に黒山と色々あったし、つっきーは何かこう言うの得意そうだし、後作戦隊長でもあるじゃん? それで桜瀬はさり気なく情報聞き出せそうだし葉月はいざとなればの機転が利きそうだし、うちは仮にも役割がスパイだから」


…………。
…………うわー、燐すっげぇ。かっけー。


何て思いつつ、今日の作戦の配役が決定した。