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社会問題小説・評論板
- Re: 私は反旗を翻す【若干実話 参照800突破!】 ( No.179 )
- 日時: 2011/01/23 16:47
- 名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)
第三十六話「謝罪」
美術室前へ着くと、其処には葉月と桜瀬と燐が居た。
一瞬私が居るのに戸惑った表情を見せていたけれど、すぐに状況の報告をしてくる。
「今の所、真白ちゃんの話をしてる。どっちも譲らず、って感じ……」
と、葉月が言って美術室の扉を見つめた。
私もそれにつられて美術室の扉を見てみる。確かに両者一歩も譲らず、と言う感じの話し声が聞こえてきた。
すると今度は桜瀬がこちらを不思議そうに見ながら話す。
「……雪上っちは黒山から聞いてきたの?」
「うん。それで、今から決着を着けようかと」
「え? 決着?」
ポカン、と呆然とした表情を見せる桜瀬に私は微笑んでから静かに頷く。
……そして燐と葉月は二人とも顔を見合わせてから私を見て、何故か微笑んだ。
今度は私が不思議そうな表情をしてると、二人が話し始める。
「真白ちゃん、また頑張れよ!」
「ま、うちも君の事応援するから」
「……? ……あ! うちも分かった!! 雪上っちファイトー♪」
……理解してくださりましたか。
私はそんな事を思いつつ深く頷いてから、
美術室の中へと入った。
中にはさっき見たとおりに佐久間と先生が居る。そして突然の私の来訪に、二人とも驚いた顔をした。
そして意外にも先生が話しを始める。
「雪上……?」
「決着を着けに来ました」
そう言ってから、私は少し苦笑してから、
「すいませんでした」
頭を下げた。
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