社会問題小説・評論板

Re: 私は反旗を翻す【若干実話 参照70突破!】 ( No.25 )
日時: 2010/12/13 17:18
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

  第十一話「夏休み明け」

そしてその後もストレスらしき腹痛が続き、夏休み明けまで休部していた。
今日は遂に夏休みが終わり、学校へと行く日となる。
ちなみに前来た椿とはクラスが同じで、一応椿も介入して他の友人にあの事を話そうと決心していた。
あの事。簡単に言えば、部活で散々心を傷つけられていた事。

「はぁ…………」

これは世に言う、“虐め”と言う奴なのだろうか。

先生にされていた事が虐めだとすれば私には何か憎まれるような点があったのかな。

そんな事を考えていて、また腹痛を引き起こし、自滅しかけている。
傷はなかなか癒えない。作品を否定される事は自分を否定されている気がして。
先生の事は夏休み中にとても嫌いになっていたけれど自分を否定される事は哀しい。

何故哀しい?
分からない。
何かが哀しい?
分からない。
泣きたい?
泣きたい。

……要するに、単に哀しいだけなのかもしれない。

また溜息をついて、「行って来ます」と言うと共に家を出た。
そして家から出て、そのまま真っ直ぐ行くと懐かしい光景を見かける。
友人。椿から言わせれば「他の人」……まぁ、入ってしまえば友達だった。

「雪上っち久しぶり〜!」
「峰原おはよーっ♪」

私を雪上っちと呼んだ友人、峰原こと峰原燐は微笑みながら手を振っていた。
ちなみに部活は椿と同じ合唱部。さらに言えば私並に先生を嫌っている人。

……多分先生を虐めるとか言ったら味方に付いてくれると思う。

「そう言えば部活休んだって本当?」
「え、あぁ、うん……色々あってね」
「つっきーが先生が何か言ったとか入ってたけど……やっぱアイツならやりそうだよね」

どうやら椿は燐に部活であった事を見事告げていたらしい。
まぁ、話す予定があったのだからそれを見越してやってくれたのだろう。
さり気無くツンデレ(っぽい)な椿に感謝しつつ私達はもう一人の友人を待つ。
そして舞っている間先生の事で他愛も無い話をしていると、例の友人がやって来た。
手を振って、夏休み前と変わらない笑顔で私達を見ている。

「二人ともおっはよー!」
「おはよ、由梨ちゃん」
「桜瀬おはよっ♪」

桜瀬由梨。苗字の読み方は“おうせ”。
帰宅部でさり気無く黒い奴。私の友達に共通するのかしないのか先生は嫌いらしい。
いつもニコニコと笑っているがかなり黒い事をさらりと言う。

まぁ本人如く、私の方が黒いらしいけど。

そしてそんな友人と共に私は学校へと行っていた。
腹痛が、少し癒えていた。