社会問題小説・評論板
- Re: 私は反旗を翻す【若干実話 参照100突破!!】 ( No.32 )
- 日時: 2010/12/15 16:34
- 名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)
第十三話「動機」
「え? そんな事があったの!? アイツ最低じゃん!!」
と、私の肩を掴みながら一応周りの事を考え声は小さくして言ったのは教室に居た友人、咲乃上葉月。
ちなみに部活は演劇部。小学校の頃からの友人で、先生は一応嫌っているらしい。
そして私が教室へ来て、私の席から遠い彼女の席へと早足で行き先生の事を告げた。
……そして、さっきのような反応が返ってきました。
「てか部活が無いから楽って当たり前じゃん!」
「だよねだよね! 雪上っち大丈夫?」
「うん……あんま大丈夫じゃないかも」
葉月と燐が交互にそう言いながら私の方を心配した表情で見つめている。
私は苦笑しつつも、あまりキッパリとした返事は出来なかった。
……出来る事なら、話なんてしたくない。
傷つくのが目に見えすぎている。
それにこれ以上先生と話しているといい加減腹痛が酷くなりそう。
これが世に言うストレスって奴か。
そんな事を考えている私をよそに、いつの間にか私達の話に加わっていた椿と桜瀬も頷いている。
仲間が居てくれて良かったと今日何度目か分からない思考を繰り返しながら苦笑した。
「本当にアイツ何考えてるんだろうね?」
「……真白にとってはとんでも無い事だろうね」
桜瀬がやれやれと言う風に溜息をついて肩を竦める。椿は私を見ながらそんな事を言ってきた。
そもそもあの先生自体がとんでもないから、答えはイエスになるんだろう。
嫌だ。放課後になるのが嫌で嫌でしょうがない。
これは虐められっ子が虐めっ子に放課後体育館裏に来いとでも言っているようなものだ。
生徒対生徒ならまだしも、生徒対教師と言うのは酷いよなぁ……。
しかも当の先生は無自覚そうに傷つけてくるし。
いや、無自覚で言ったからと言って良い訳じゃない。
「…………ねぇ、もし真白ちゃんが部活辞めたらアイツに復讐でもしない?」
「え…………?」
私がボーッとしていると、葉月が私を真剣な表情で見つめていた。
燐と桜瀬は深く頷き、椿は「良いんじゃない?」と言っている。
……復讐?
考えてもみない事だった気がする。
良く生徒対生徒の虐めなら見るけれど生徒対教師は見た事が無かった。
けれど、考えてみれば復讐したいと思ってくる。
散々、本当に散々傷つけられたのだから。
……でも……。
「まぁ、とりあえず話し合いしてから考えておくね」
まだ、復讐するのには動機が足りないんじゃないかな、とも思う。
すると、そんなこんなでいつの間にかチャイムが鳴り私達は急いで席へとついた。