社会問題小説・評論板

Re: 差別 〜消えない傷〜 ( No.7 )
日時: 2011/05/11 18:48
名前: rara (ID: 9QYDPo7T)

4話 過去




これは、私が小学校4年生の時の事。
アメリカの小学校にいたときの話だ。


私には二人の親友がいた。名前はジュリとメアリー。
3人はいつも仲良しだった。


ジュリは凄く頭がよく、明るい性格だった。
暗い性格だった私を遊びに誘ってくれていた。

「マリアー! あーそーぼー!!」

「うん、いいよ」

私達は学校の森に向かって歩いていった。
すると、叫ぶ声が聞こえた。
声の主はメアリーだった。

「いやぁぁー! 誰か! 助けてー!!」

人一倍責任感が強かったジュリは、助けに入っていた。

「やめなさい!! 弱いものいじめをして何が楽しいの!?」


私達はそれがきっかけで仲良くなっていった。

しかしある時、メアリーをいじめていたグループがジュリをいじめ始めた。
私とメアリーは助けられずにおびえているだけだった。
ジュリはどぶ水やトイレの水を飲まされ、学校を休むことが多くなった。
精神的にもやられていたのだろう……


そしてある日、ジュリは首をつって死んでいた—————。

メアリーは自分のせいで……と口癖のようにつぶやいていた。
メアリーは鬱病になってしまい、幻覚が見えるようになってしまった。


ある日、私はメアリーに呼び出された。
その場所は、屋上—————。

「ねえ、マリア? ここから飛び降りたらジュリに会えるかな……?」
「ダメ!! 絶対にそんな事しないで!!」
メアリーは完全に狂ってしまった。
「ほら、見てよ! ジュリが手招きしてる……」
「メアリー! 行っちゃだめー!!!」








ヒュー








ドスンッ






鈍い音が響いた。
私の目の前でメアリーは死んでいった。




もう思い出したくもないあんな思い出……
決して起こしてはいけないのだ。