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*登場人物

中原　明里（なかはら　あかり）
主人公で、小学6年生。
内向的な性格で、人に嫌われる事を極度に恐れる。
勉強はよく出来る方だが、運動は苦手。

中原　優子（なかはら　ゆうこ）
明里の母親。
昔は夫の浩平と仲が良かったが、今は心の底から浩平を憎んでいる。

山口　浩平（やまぐち　こうへい）
明里の父親。
今は優子と離婚して、どこかで他の女と暮らしている。


*プロローグ

——My mind and body are full of scars.

　心の傷を治せる薬があればいいのに。 そしたら、ちょっとは楽になれたかもしれない……。
　でも、もう手遅れだったよ、お母さん。
　今更心の傷を治す薬なんて手に入れたって、意味ないから。
　毎日変わりないこの日常を忘れる事なんて、出来ないから。
　記憶喪失になっても、また繰り返しの日々で、きっと同じ事を思うんだろうな。

　"お母さんなんていらない"　って。