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社会問題小説・評論板
- Re: 耐えて耐えて・・・ ( No.4 )
- 日時: 2011/11/18 16:16
- 名前: 音異羅 ◆XuYU1tsir. (ID: 4z3SNsbs)
友達
「奈々ー?」
あたしは教室を覗き、声をかける
と、女子や男子が群がっている中から一人の女の子が抜けてあたしの方へ来る
髪の毛をまっすぐ伸ばし、茶色が多めの髪をした小柄な女の子
先輩や初めて見た子はみんな「可愛い」の一言
「藍那ーッ!」
「うわぁっ!?」
助走をつけてあたしに飛びつく
当然、後ろによろめいた
「痛いよ、奈々」
苦笑して奈々を見る
奈々はあたしより身長が低い
だから見下ろす形となった
「ごめーんっ♪」
肩をあげてニコッと笑った
この子___館野宮奈々(かんのみや なな)___はあたしの数少ない友達の一人
学校は別だけど、中学に入って仲良くなったんだ
部活は全然違うけど、あたしの部活の先輩のいとこなんだ
「どうしたの、今日は?また何か忘れたの?」
奈々の顔がいたずらっ子の笑みになる
あたしは首を横に振る
「今日はなんとなくだよ」
「なーんだ」
途端に、つまなさそうな顔をして離れる
「ただ、暇だったからね」
「暇ー?・・・じゃあさ!!」
奈々の目が輝く
何?
なんか嫌な予感が・・・
「先輩に会いに行こぉ!」
「えぇっ!?」
腕をつかまれ、1年女子の中で一番を争う俊足と握力の持ち主に抵抗が敵うわけもなく・・・
あたしは連れて行かれた
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