社会問題小説・評論板

Re: 耐えて耐えて・・・ ( No.14 )
日時: 2011/11/28 19:52
名前: 音異羅 ◆XuYU1tsir. (ID: 4z3SNsbs)

出会い



燐と初めて会ったのは小学校の入学式だった








お母さんに手を引かれ、恐る恐る門をくぐった

周りに居るのは知らない子ばかり

でも、みんなあたしと同じ目をしていた

期待と歓喜と不安の目をしていた



「お母さん」

「なぁに?」


あたしが不安気お母さんを見上げると、お母さんは優しく微笑んで手を強く持ってくれた

それだけで、あたしは安心した







「母さん、母さん!うち何組?」


あたし達がクラス発表の紙を見ていると、後ろの方で明るい声が聞こえた

振り返ったら、ひらひらのスカートに赤いリボンで髪を束ねている子がいた

その子は母親から離れ、紙のほうへ近寄ってきた

あたしの隣に来て、じっと紙を見つめる

あたしはその子を見ていたからか、その子と目が合った

焦って、お母さんの手を離してしまい、泣きそうな気持ちになった

顔にも出ていたのだろう

その子がニコッと笑った



「うちは日野矢燐。貴方は?」

「あ・・あたしは有影藍那・・・よろしく・・」



声をかけられて嬉しかったけど、少し怖かった



「うん、よろしく!うち2組なんだ。藍那ちゃんは?」

「あたしも2組!」

「本当!?一緒だねー♪」

「うん!」



その後、手をつないで一緒に教室へ行った

燐ちゃんのお母さんと、あたしのお母さんは仲良くなって、お母さんは「友達が出来てよかったね」って喜んでた

あたしも嬉しかった