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社会問題小説・評論板
- Re: 耐えて耐えて・・・ ( No.34 )
- 日時: 2011/12/21 21:19
- 名前: 音異羅 ◆XuYU1tsir. (ID: f4Q8EoDG)
伝言
何故、野乃未の身体が強張ったのかは分からないけれど、聞いてはいけないことを言ってしまったのは分かった
何があったのだろう?
たずねたかったけれど、止めておこう
「じゃあね、野乃未ッ!」
「あ・・・藍那!ちょっと待って・・ッ!」
手を振って、帰ろうとしたら、袖をつかまれた
驚いて振り返ったら、目に涙を浮かべている野乃未が目にはいった
「え、ちょ?どうしたの・・・?」
「私・・・私・・・ッ!」
何かを訴えようとしているのはわかった
けど、その先を聞くことは出来なかった
「藍那ちゃん、燐ちゃんが呼んでるよ」
ニコッと笑って、彼女は野乃未の手を振り払った
確か名前は・・・
「古屋橋さん・・?」
「うん、古屋橋。古屋橋千紗」
そういって、またニコッと笑う
とっても綺麗に笑う人
でも、なんか・・・心の奥底が見えないから怖い感じがする・・・
ふと、野乃未の方を見ると、覚えた顔で震えていた
「あ、華内さん、燐ちゃんが“今日、カラオケに行こう”だって」
「カラオケ・・?」
「うん。うちらもよく行くよ。そこのカラオケ店、安くて曲ぞろえいいんだ!」
へぇ〜・・
そんなトコあったんだ・・
初めて知った
「今度、一緒に行く?燐ちゃん、今日は華内さんと遊びたいみたいだし」
「え、いいの?」
「当たり前だよ!」
「じゃあ・・・今度・ね?」
「うん、約束♪」
そんなことで、約束をしたあたしと古屋橋さん
「じゃあ、行こっ?」
「うん。あ、野乃未は・・・」
あたしはまだ震えている野乃未が気になった
何故震えているのかは分からない
ただ・・・
ううん、そんなことないよ
だって、二人は<友達>だもん
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