社会問題小説・評論板

Re: 私が存在する理由 ( No.24 )
日時: 2011/12/13 21:53
名前: 不登校少女I. (ID: b1TZiT7s)



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「まだあの1連の事件引きずってんの?そういうタイプ嫌われるよ」
「っ…」
「ほら、図星だ。あれはあんたのせいじゃないんだよ。分かる?」
「……ずっと傍観者の篠崎さんには…理解できないこともあるんだよ…私は……私は…ずっと…」
分からないんでしょ。私が何をしたか。
あれは立派な犯罪なんだもん。

「は、何で…—
「いいの…もう…放っておいて…下さい…」
「……っ」

あれは約1年前。
紅葉だった葉が消えて枯れ木になる…
丁度、寒い冬に差し掛かろうとしていた今みたいな時期。
私は…
—いけない…事を起こした。

家計が厳しかった私たちの家族は、両親共々働きっぱなし。
その上、両親も「今からでも働け」ってうるさかった。
私はお母さん達のためになるなら、何だって良かった。
それでも、中学生の私が働けるはずがなく、できる事はただ1つに絞られてしまった。
"援助交際"。交際ではなかった。
ただ、自分の体を売り歩いた。

「今日もありがとうねぇ。雪帆ちゃん」
「いえ。またお願いします」
そうやって毎日家に大金を貯金していった。
そんなことを何回か繰り返したある夜。
その日も変わらず、私は体を使ってお金を貯めていた。
少しでも家族の支えになるなら…
私はそれだけで良かった。
なのに…

「雪帆ちゃん…」
「はいっ…」
たまたま私がしていた相手が、今私をいじめていた"平井 真奈美"の「父」であった。
そして、その一件以来、
平井さんから私への脅迫が始まった。


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