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社会問題小説・評論板
- Re: 僕の問う先には—— ( No.2 )
- 日時: 2012/02/16 16:59
- 名前: 秀麗 (ID: HKLnqVHP)
[01:登校]
「——気をつけていってくるのよ」
「うん」
聖也は学校まで送ってくれた母親に礼をいい、教室へ向かう。
(——本当に、何も見えないや・・・・階段、この辺かな?)
手探りで歩いていると、手が手すりに当たる。
聖也はしっかり手すりを握り締めると、ゆっくり階段を上った。
一ヶ月前——
聖也は家への帰る道にある横断歩道を渡っていた。
するとそのとき、
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁーー!!!」
女性の悲鳴が上がった。
その方向を見ると、暴走した大型トラックがこちらに向かってくる。
———そして、横断歩道を渡っていた人の半分の人が死んだ。
そして、聖也も渡っていた一人——
そして、特に一番突っ込んできた場所にいたのだが——
生きていたのだった。
ただし、怪我は重傷で、目が見えなくなったいた。
(本当に・・・・目が見えないのは、辛いな・・・)
やっとのことで教室に辿り着き、授業が始まっても、
教師の声が聞こえるだけで、黒板に何を書いているかわからない。
ノートも取れない。
聖也はふぅ、とため息をついた。
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