社会問題小説・評論板
- Re: Re:愛してる ( No.101 )
- 日時: 2012/11/08 21:43
- 名前: おかゆ (ID: cGBBsupR)
「・・・・代わりの先生ってことですか?」
「いやだーかーらー、何度も言わせんなしぃー。そうやってゆーとるがや」
軽く笑い飛ばしながらその先生は皆に席につくように促した。
「じゃ、もうじきチャイムも鳴ることだし。早めにやっといてもええやろ。やろかー」
そういって先生は日誌などにいろいろと書き込み、そして深呼吸をした。
「・・・・で、今さっきの話。本当なんか?」
一気に空気が変わる。ビリビリとした、威圧感のある——・・
「・・・・誰でもいい。はよ」
口元は軽く笑っているが目は笑っていない。
「えーっと、誰だっけ・・市川ー・・だっけな?」
そして皆の目が一気に私のほうへ向かう。
「・・・・おぉ、お前が市川か。名前は・・・・・瑠璃、ねぇ。ええ名前やん」
「・・・・どうも」
「お前、その、あれだ。まぁ俗に言う援助交際っつーのをやってたりしてたのか」
先生の目が私の目を捕らえて離さない。
てか、なんてデリカシーのない質問を皆の前で言うのか。
こういうものは職員室とか、生徒がいないところで——・・
そこまで考えて、やめた。
どっちにしろ私はやってないんだから。
どうどうといえばいいじゃないか。
「——・・やってませんよ」
嗚呼先生どうか、どうか助けて。
そして先生の目をじっと見る。
やがてその目がふっとやわらかいものに感じた。
「・・・そうか」
そして目が、私からクラス中にむいた。
「つーわけで、市川はやっていないと言ってるのでやってない!!」
『え』
皆の声が重なった。
そんなんで信じたら私は苦労しないっつの。
「だから今後一切このよーな噂を流さないこと。市川以外の人間も同じな。最低な噂流すなよー。もし流したら」
また教室の空気が変わった。
「———生徒指導じゃ、すまさんからなぁ」
声色が変わる。
声が、マジだった。
(これはまたすごい人が現れたのかもしれない)