社会問題小説・評論板

Re: Re:愛してる ( No.63 )
日時: 2012/07/06 19:26
名前: おかゆ (ID: DYIx383H)


「・・・・」

次の日、私はすっかり忘れていたのであった。


「嘘!?まじで市川さんがやったの?」
「首絞めたってまじかよ」
「麗華大丈夫かな」
「怖ー」


私を見る目が恐怖に変わっていた。


皆から少し遠ざかった机。
その上に——・・『人殺し』の文字。



「あ・・、」


言葉に詰まる。のどに張り付いたように出てこない。


このあと、どんな行動をすれば——・・





「市川、生徒指導室に来なさい」
「・・は・・い・・」


先生の声が教室中に響いた気がした。

全体が一瞬静かになる。



カバンを持ったまま先生の後ろをついていった。



「・・・・・・・、」















「いい気味♪」










「っ!!」

麗華とすれ違った瞬間、うっすら聞こえた。
思わず殴りそうになった。



扉を閉める。途端に、また教室の中がうるさくなった。


 *    *    *    *



「・・・・それで、なんで林さんの首をしめたの・・?」

あくまでも優しく、冷静に聞いてくる。

そして私を見ている先生の目も——・・



「・・・・あ・・・」
「あと林さんを殴ったり、ホースの水をかけたりしたらしいけど」
「ちが、」


違う——・・はっきり言うことができなかった。


確かに麗華に水をかけられた。たたかれた記憶もある。


でも・・・・、



思い出そうとすればスルほど記憶が薄れていく。

気づいたら私が麗華の持っていたモップ・・で・・


「・・・・えと・・私・・は・・」


こういうときに声が、言葉が、出てこない。

涙が出てきそうになる。


「・・・・市川、何か言ったらどうだ」

周りが敵。


「・・・やってませ、ん」

声を絞り出していった。


「・・・ハァ」


出てきたのはため息。


「やってないって・・昨日のをみていた人だっていっぱいいたのよ?先生も見てたし・・」
「じゃぁっ!!・・じゃぁ、何をしゃべっていたかも・・私と麗華の話も、聞いてたんですか!?」
「・・・・そこまでは・・」
「・・・・っ、行動見てただけで・・大事な所は知らないのかよ・・」

思わず声を荒げた。


「・・・・まぁ、詳しいことはまた改めて聞くことにして・・林さんに後遺症とかが残らなくて良かったわ・・・市川さん、」






「———・・10日間の停学処分にします」











(私はこれからどちらへ進む?)