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社会問題小説・評論板
- Re: Re:愛してる ( No.66 )
- 日時: 2012/07/06 19:23
- 名前: おかゆ (ID: DYIx383H)
停学二日目。
今日はつい昼まで寝てしまった。
リビングに行くとラップしてあったご飯。
『冷たかったら温めてね』
走り書きの文字。お母さんが書いたものだ。
「……、」
自分が停学になったとき、お母さんは何も言わなかった。
でも一瞬悲しそうな顔は、した。
「何か言えばいいのに」
悲しそうな顔なんてしないで、
理由を聞いてほしかった。
怒ってほしかった。
何か話しをしたかった。
お父さんが事故で死んでからだんだん会話がなくなった。
父親との最後の別れなんてあっさりしすぎでいた。
交通事故で死んだという事実がいつまでもまとわりついていた。
お父さんが死んでしまった直後より、死んだ後のほうがよっぽど——…
「——っ!!」
こんなことになるならもっとお父さんと話せばよかった。
親孝行するだけしとけばよかった。
葬式のとき、嘘でもいいから。
泣いておけばよかった。
今でも気を抜けばよみがえる。
(可愛げのない子)
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