社会問題小説・評論板

Re: Re:愛してる ( No.82 )
日時: 2012/09/16 00:34
名前: おかゆ (ID: O9ehSN8q)



「瑠璃?どうしたの?」

突然のことに驚いたのか、涙は止まっていた。


「・・・・・・私も、いっぱい・・理紗以上に謝りたいことがあったんだよ・・」
「・・?」



一呼吸おいてからゆっくりとしゃべる。


「・・・・理紗はさ、いつも強かった。そんな何にでも負けないような強い理紗が私は大好き。だからなのかな・・私も理紗に甘えてたんだよ」

「・・・甘えてたのは、私のほうだよ」

「ううん・・理紗はそう思ってるかもしれないけど・・・今も昔も変わらない。私は理紗が大好きだよ。あのとき、理紗が一番つらいときにそばにいてあげれなかった・・・逃げたんだよ。知ってるでしょ?」

「・・・・違うよ」


「違わない。聞いてたんだよ・・あいつらの笑い声とか、理紗の叫び声とか、なんで先生やほかの生徒が誰もこないんだよって思いながら、一番近くにいた私は聞こえないフリをしてたんだよ」


「違う」


「誰かこれを止めてと思ってたんだ。助けてって思ったんだ。誰かじゃないよね、私があの場にいて助けないといけなかったんだ・・・・・あそこにいって、麗華たちを一発殴るなりなんなりすればよかったんだ」


「違うって言ってるでしょ」


「終わった後に私は理紗の前に行って・・・理紗は優しすぎるから、私のことかばってくれて・・私は謝ることしかできなかったのに」


「瑠璃っっ!!!!」


「———・・・本当のバチが当たったのは・・・・・・私の方だ」



その瞬間、抱きしめていた理紗の腕が力なく抜けた。


「・・・・・・そ、んな・・そんな、こと、ちが、」

「違わないよ・・・・全部本当のことだ・・・あの時、理紗は全部知ってたでしょ?」


「・・・っ、」


「私ね、今停学中なんだ」


「!?」


「麗華の首絞めてさ・・私、気づくのが遅かったんだよ・・・最近だったんだよ・・理紗をいじめてた主犯が私と同じ高校だったなんて」


「・・・嘘・・」


「向こうは知ってたみたいでさ、いまだに理紗のことちょくちょく脅してたなんて・・・私、知らなくて・・腹が立って私、押し倒して首絞めちゃったの」


あーあ、とため息混じりに言った。そして理紗を開放する。



「それなのに、少しの間だけど私、麗華と一緒にいた」

「・・・・・、」

「離れた瞬間寂しいとも思った」

「・・・・・っ」


「・・・・・全て、麗華から聞いてると思うけど」





『ごめんね』










(そう、口に出した瞬間彼女は————)