社会問題小説・評論板

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。【お礼小説】 ( No.116 )
日時: 2012/12/06 17:11
名前: 黒猫ミシェル (ID: EdfQYbxF)

「聖花…わたくしを裏切った人…なのに何故?」

何故こんなに…胸が苦しいの?
わたくしは裏切り者を許せないわ。
いいえ、許さないの。
だって、そうしないと…

「麗華ちゃん?どうかしたの?」

洸大様…。
いつも変わらず爽やかな笑顔ですこと。
わたくしの決められた婚約者、洸大様…。

「いいえ。何でもありませんわ、洸大様。ただ…」

「ただ?」

「聖花が今頃どうしているか、気になるだけですの」

「そう。…ああしたの、悔いてるの?」

そうよ。
わたくしがああしたのよ。
わたくしを裏切った聖花に薬を打たせて、吹鳴家を脅して。
そう、悔いてなどいないわ。
わたくしは正しいの…わたくしは、聖花が大嫌いだわ。

「麗華ちゃん、それよりさ」

「何ですの?」

「最近変なことはなかった?」

「変なこと?あるわけないですわ。仮にあったとしても、洸大様がいますもの」

「そうだね。…僕が、いるからね…麗華ちゃん」

わたくしを抱きしめる洸大様の腕は逞しい。
でも…信じるわけにはいかないわ。
わたくしが信じられるのはわたくし自身とお父様お母様…優だけだもの。