社会問題小説・評論板

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。【お礼小説】 ( No.126 )
日時: 2012/12/22 17:47
名前: 黒猫ミシェル (ID: YzSzOpCz)

「麻衣。わたくしこれから、…学校へ行ってくるわね」

「がっこう?」

朝早く。
幾分沈んだ声で、麗華様は言った。
私はそれに気付かずに、ただ楽しそうな所だと思った。

「がっこう、たのしい?」

「…楽しくはないわ。でも、週に三回だけだもの」

「へぇー」

私は学校へいっていなかった。
麗華様のメイドになると決まっていたから。
そんなモノ、必要がなかったのだ。
ただ、メイドに必要な知識と動きだけを身につければ良かったから。

「本当は…週に五回あるのよ」

「がんばってね!!」

まったく、私はなんて無神経だったんだろう。
こんな無理して笑っている麗華様に、『がんばってね!!』。
……馬鹿にも、程がある。

「ええ。麻衣、学校から帰ってきたら、遊んでね…」

「うん!!ここでまってる!!」

「ありがとう。早く、帰ってくるわね」

「うんっ!!」

ニッコリ私は麗華様に笑う。
麗華様も、私に笑いかけてくれた。
若干ひきつっていたけれど。

「ええ、麻衣。ええ……」

そしてボソリと。

「今日は、泣かない様に頑張るわ」

そっと麗華は麻衣に約束したのだった。