社会問題小説・評論板

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。【自分投票】 ( No.171 )
日時: 2013/05/30 18:28
名前: 黒猫ミシェル (ID: 3edphfcO)

特待生の言われた事を思い出していた。

「ねぇ、麻衣。わたくしって可哀想なんですの?」

「…えっ?」

「今日生意気な特待生に言われましたわ。…可哀想って」

「…麗華様……」

特待生に言われた事が、頭から離れない。
何不自由のない暮らしをし、わたくしに逆らう人間などまずいない。
望めば大抵の物は手に入るし、身の回りの事は全て召使がしてくれる。
そしてあの月城家の跡取りで一人娘。

「そのわたくしが…可哀想?」

「…」

麻衣は何も答えない。

「ねぇ、麻衣もそう思うんですの?」

「麗華様は…」

「言って頂戴」

「麗華様は、その方を…その、大事にするべきだと…思います」

大事にする?
あの生意気な特待生を?
麻衣は何を言っているのかしら?

「わたくしに逆らったんですわ」

「はい」

「生意気にも程があり過ぎるというものですわ」

「はい」

「兎にして差し上げようと思うのだけど」

「っいけません!!」

大人しく返事をしていた麻衣が、声を荒げた。
何なんですの?…麻衣のくせに。
わたくしの冷たい視線にいつもなら肩を竦ませるのに、キッとわたくしを見上げた。

「きっと、きっと麗華様の為になりますからっ!!」

「…何を言っているの?」

「暫く、側に置かれてはどうですか?…兎にするのは、その後でも…」

何故こんなに反対するのかしら?
いつもならわたくしの考えは全て肯定するはず。
…面白いですわ。

「分かりましたわ。兎にしないで、暫く側に置いて差し上げる」

「ありがとうございます!!」

「変わり、してくれるんですわよね?」

「えっ?」

「麻衣の所為で、兎がいませんわ」

「…っ」

だから、ね?
微笑むと、麻衣は顔を青ざめさせた。
馬鹿な麻衣。
考えればこうなる事ぐらい、分かるはずでしょうに。

「さぁ、背中を出して頂戴?」

特待生をどう使うかーーーーー。