社会問題小説・評論板

Re: 奴隷の幸せ。【リクエスト受付中】 ( No.197 )
日時: 2014/04/19 17:10
名前: 黒猫ミシェル (ID: jP/CIWxs)

【No.1:山内未希】

いつも中立の立場にいた。
クラスメイト同士の喧嘩は相談にのるだけ。見てるだけ。
参加はしない。
だって、先生に知られたら、私が今まで築き上げてきた信頼が崩れてしまう。
山内さんは良い子よね、安心して任せられるわ、流石だな..。
先生たちに、そういわれることが快感だった。とても、嬉しかった。

私はクラスの子、ほとんどと仲が良かった。
でも、グループが決まってたわけじゃない。
私は一匹オオカミだった。
その日の気分で、一緒にいたいクラスメイトと行動する。
だから苛めや喧嘩があるととても困っていた。
どちらともそこそこ仲がいいために、どちらの見方にもなれない。
だからといって苛められている子と仲良くすれば、私が標的になってしまうかもしれない。
でもその子を避けるのは可哀想だ。
そう、思ってしまう。
結局私は「」なだけなのだ。

友達の悪口は決して言わないように心掛けていた私。
そんな私を、みんなは優しいと、凄いといった。
嫌いな人がいないなんて凄いね。
未希が怒ってるところを見たことないよ。
馬鹿じゃないの。
私はアンタの事が大嫌いだよ。
怒ってるけど出さないだけだよ。
全て心の中に隠してしまうのは、私の長所で短所だと思った。

皆に良い顔をする私を、八方美人というのだと知った。
とてもしっくりくる言葉だった。
それが悪いことだと私は思わないけど、中にはそれを嫌悪する人もいるだろう。
仕方ないと思う。
でも私だって、何もクラスメイト全員に良い顔をしてるわけじゃない。
苦手な人には少し態度が硬くなってしまうし、笑顔を浮かべていてもそれは微妙に引きつっていることだろう。





私は、臆病者だ。