社会問題小説・評論板

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。 ( No.30 )
日時: 2012/07/02 20:12
名前: 黒猫ミシェル (ID: iXLvOGMO)

「何をしてるんだ君たち!!?」

「…痛いん、です…。助けて…お願い、です…」

「画鋲じゃないかっ!!?こんな、どうして!!」

皆が興奮してきた頃、ドアが開いた。
入ってきたのは先週入ってきたばかりの熱血教師。
ーーーそれゆえ、ここの掟もしらず。

「何でもなくてよ、先生?画鋲が滑ってしまったのですわ」

「そんなはずないでしょう!!?好い加減にしなさいッ!!」

「あら、本当ですわ。ねぇー、皆さん?」

『はい。麗華様の仰る通りです』

「皆も、どおしたんだ!!」

この状況…。
どう考えても集団リンチ、イジメだ。
何故、この一人の子に味方するーーー?

「これだから…。田舎者の先生は嫌なのですわ!」

「先生に何だ、その口調は!!」

「聖花さん?」

「何ですか〜?麗華さん〜?」

「教頭をお呼びなさい!!」

新人の先生は分からない。
何故なら、普通の一般人だから。
たくさんの努力で先生になった、一般人だから。
何故、こんな子供が命令口調なのか?
ここでは当たり前のそんな事だって、左府は分からない。

だからーーーーー。

「きみ…。左府君、来なくて良いよ」

この一言で、左府幸宏は私立聖皇興院中学をクビになった。
次の日から、どんなに左府が学校の採用試験を受けても、採用してくれる所はなかったと言う。
そして、左府は自分が採用されないのは理由があると知った。
ーーー・・・月城麗華の父が、裏で圧力をかけている、と。

*+*

「あの先生、わたくしのお父様のせいで、仕事につけないのですって」

「…。そう仕向けたのは麗華さんじゃないの〜」

「うふふ。だって、気に入らなかったんですもの」

無邪気な笑顔で答える麗華さん。
何故神様は、心優しい人に権力を与えなかったのだろうか?
何故神様は、心悪しき人にこの権力をあたえたのだろうか?

「でも夢愛さん、自殺しちゃいましたわよぉ?アレはどう片付けたんですの?」

「簡単な事ですわ。お父様のお力で、全て解決ですもの」

「…。ふふ。麗華さんには叶いませんわぁ〜//」

私は、笑顔の仮面をつけた。
麗華さんの忠実なる腰巾着として、嘘の友として。