第7話「悪夢」「ハァハァ……」——夢?悪い夢を見た。弱い自分を。脆く儚いもう一人の私を。汗をかいたせいで、シーツはひんやり冷たくなっていた。■ ■ ■「ほら、早く行きなさい!」お母さんは私を急かす。「遅刻するわよ!内申書に響くんだから……」お母さんはいつも成績のことばかり。そんなに成績が大事?成績が全てなの?「ほら、早くっ!!!」「行ってきます」重い足をむりやり立たせ、私は行きたくもない学校へ向かった。