社会問題小説・評論板

Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.10 )
日時: 2012/10/21 02:52
名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)

今日は頑張って学校に行くことにした。
昨日は休んでしまったが今日は頑張れると思った。

お母さんも一緒だとわかったから__________

「いってきます。」

そう言うとお母さんはにっこりわらい、私の頭をなでた。

私は学校へむかった。

今日は遅刻ではない。

学校に近づくにつれて生徒が増えてくる。
足が動かなくなる。学校に行きたくない。もう、無理。

「あっ!夢ちゃん♪来たの〜?
 残念!昨日は夢ちゃんいなくていい1日だったのに☆」

栗香はそう言って、わらっていた。

私は今にも泣きそうだった。

「おはよう」

急に背後から聞こえた声はとても懐かしい声だった。
そう、この声は__________加奈。

私はおどろきを隠せないような顔で振り返る。

しかし、加奈は私にあいさつをしたのではなかった。

栗香におはようと言っていた。

「あっ♪加奈!」

栗香はわらってそう言い。
耳もとで私に小さくつぶやいた。

「私と加奈、親友なんだ♪」

私は絶望した。

学校なんて来るんじゃなかった。
と思った。

結局こうなると言うことはわかっていたはずだった。
しかし、悲しかった。

加奈は栗香たちのところへいったんだ。
私を裏切り。そして、いじめっ子になるんだ。

「あっ!夢。おはよう!」

やさしくてかわいいその声で。昔みたいに加奈はしゃべった。

私は今にも泣きそうだった。悲しみが止まらなかった。

しかし、その声は嘘なのだろう。
加奈も私をいじめるのだろう。

もう限界だ。

「一緒に教室までいこっか♪」

私の手を強く、強すぎて手が真っ赤になるぐらいにぎり、
加奈は教室に入る。

私は自分の席へ座る。

机は落書きでいっぱい。黒板も。

「じゃまでしょ?切ってあげる」

そう言って加奈はいきなり私の髪の毛を切りだす。

息ができないぐらい、苦しかった。

心が痛い。

「いや!」

私はとっさに加奈をつきとばした。
加奈はしりもちをつき、私をにらむ。

それと同時に栗香が手をたたいた。

もう、あれをやることはみんな知っていたらしい。

やることも、これまでよりひどかった。

私を押さえつけると背中に何か固いものをたたきつける。

痛い。しかも。やっているのは加奈。
くるったようなえみで私を何か固い物でなぐる。

「はははははは!楽しい!」

加奈はもうくるっている。
だって。わらってるけど。泣いてるじゃないか。

それでも栗香はたかみの見物。

私はまた、生きている意味を見失った。

栗香は、いじめを楽しんでいるのだろうか?

もし、楽しんでいるのなら。
栗香は本当に人間なのだろうか?

私には、悪魔のように思えた。