社会問題小説・評論板

Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.24 )
日時: 2012/10/19 20:20
名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)



第二章 『もう、昔みたいには笑えない』


「あぁ。もういいや」

その一言に、教室は静まり返った。

栗香は死んだような目をしていた。
世界が終わったかのような表情で、今にも死にそうな笑顔をうかべていた。

「え?」

ついとっさにでた言葉はその一言だった。


私は、栗香にいわれた物をすべて買った。
万引きは__________しなかった。
お母さんにすべてを話した。するとお母さんはお金をくれたのだった。


そして、今私は栗香にノートと、そこに書いてあるものをわたそうとしているところだった。

しかし、栗香は受け取らなかった。

「栗香。どうかしたの?」

加奈が聞くと栗香は涙を流しながら答えた。

「もう、夢をいじめるのはやめる」

衝撃のそのセリフにみんな動揺した。
もちろん私も。

「え?どういうこと?ねぇ。ねぇ?」

加奈が、栗香に問いかけるが答えはかえってこなかった。

教室中が、ざわめいた。