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社会問題小説・評論板
- Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.3 )
- 日時: 2012/10/20 15:48
- 名前: はこりんご (ID: mJV9X4jr)
ドアを開けたのは栗香だった。
栗香は笑顔で私を見た。
その表情は、
私にとってかわいいと言うよりも怖いだった。
栗香が無言で手をパンッとたたいた。
すると、とりまきたちは私を無理やり教室の中へ。
教室は窓を開けていなかったのでけむりでいっぱいだった。
そのけむりは私の机の上からでている。
そして燃やされているのは教科書。もちろん私の物だ。
「いらない物は処分しないとね♪」
栗香はそうつぶやくと私にバケツを差し出す。
何が言いたいのかは、だいたい予想がついた。
毎日のようにいじめにあっていたら予想ぐらい簡単だ。
「自分で火、消しなよ♪私たち燃やしてあげたんだから☆」
私はバケツを取ると自分の机を見た。
止まらない火、どんどん火が広がっている。
このままじゃ教科書が全部燃える。
私は水道へと走って行った。
しかしその間に栗香は黒板にこう書いていた。
『私、杉沢夢はぶりっ子で〜す♪
しかも、キモイでーーーす!
彼氏募集してま〜す☆』
傍観者はその黒板を見て何もできずに固まっていた。
私が帰ってくるときまずそうな顔で、友達とひそひそ話。
私は黒板を見て火を消すことも忘れてただ_____
涙を流していた。
今日のいじめはいつも以上だ。
やっぱり早起きなんてするべきじゃなかった。
こんなことになるなんて‥‥‥‥。
そんな私を見て栗香はクスクス笑っていた。
私が泣こうと、リストカットしようと。
何をしてもこいつはきっといじめをやめない。
それならなぜ生きているのだろう?
さっきは生きようと思ったのに10分もたたずに死にたいと思ってしまった。
学習能力ないのかな?
私、こんなんだからいじめられてるのかな?
何度も自分に問いかけた。
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