社会問題小説・評論板

Re: 椅子取りゲーム ( No.4 )
日時: 2012/11/15 06:52
名前: 小説馬子 (ID: tBS4CIHc)  


ふうー、よかった。漏れてなかった。せっかくの制服に紅い染みはやだ。

私はトイレから出て、教室に入ろうとした。



……ったく、吉田のヤツマジうけるんだけど…

へ?何の声?吉田って私?どうやら私の教室から聞こえるような……


「なにが、生理的な事情よ。女子校だからって言っていいこと、言ってはいけないことわきまえろってーの。」

やっぱり私のことだ。
この声ってもしかして、千里?

「ほんとほんと、誰がてめぇなんぞの保健室についていくっての。」

これは、結菜の声……。

私は二人の声に吸い寄せられるように、教室の出入り口に立っていた。

教室内には見慣れた後ろ姿が三人。
千里、結菜、あともう一人は……

「そうよね。あのニキビで団子鼻で『おいわさん』の目の女とみさき一緒にいたくな〜い。」

みさき……

「じゃあなんであの女と同じ部活はいったんだよ」

おかしいなとは思ってた、

「ゆいな、決まってるでしょ。みさきはもともとかわいいけど、アイツが隣にいるとみさきのかわいさが際立つもん。」

なんでクラス一イケてるグループにダメダメな私が入ってるんだろうって。

「自分で自分をかわいいって言っても、不自然を感じないルックスは反則だろ……。」

ホントは、私はグループに入れてなかった。

「でしょー!」


私はその場を逃げようとした。しかし、遠くの方で他の生徒が騒いでる声が聞こえた。

中の三人も反射的に出入り口に視線を向ける。

目があってしまった。