社会問題小説・評論板

Re: 椅子取りゲーム ( No.16 )
日時: 2012/12/01 13:12
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: AWGr/BY9)  

「三咲、いい加減にしなさいよ。
こんなことやって楽しい?」

私は足をのっけられたまま睨む。

「みきこわ〜い。
楽しいに決まってるじゃん。この学園にいる虫をみさき達は駆除してるの。
皆のためでもあるから、止めるわけにはいかないんだな〜。」

みさきは虫を踏み潰すように、私な顔にのせた足をぐりぐり動かす。

「くふふ、なに正義ぶっちゃって、悲劇のヒロインのつもりですかー?」

結菜が私の足を踏む。

「みさき、ゆいなやめなよ。上履きが汚れちゃう。

でも、あんたこの制服が好きなんだってね。

あたしとしてはこんなダサいロンスカやなんだけど。

そんなに好きならもっとオシャレにしてあげる。」

結菜は足を退けたけど、三咲はまだ退けない。

千里は自分の机に走っていくと、絵の具セットから絵の具を取り出した。
そして戻ってくると、

ブチュッと

チューブからそのまま絵の具を出して、私の制服の膝辺りに塗り付けた。

「いやっ、やめて!!」

「みきー、人に物を頼む時はなんていうんだっけ?」

三咲が足を退けた。ニヤニヤしながら……

「お願いします、どうかやめてください。」

「みきちゃーん、は・ず・れ!!」

三咲は私の髪を引っ張って、椅子からずり落とすと頭を踏み付けた。

ゴンッ

私の頭が床に激突する音が聞こえた。いたい…、いたいよ。

「問題を間違えた罰を与えましょう♪

みんなぁ、バケツ一杯の水を持ってきてぇー!」

三咲が一声かけると皆が召し使いのように、トイレに一斉に向かった。

「ねぇ、みき。おもしろいと思わない?

いつも皆がみさきの言うことを聞いてくれることはないじゃない?

でも、いじめの時は皆みさきの言うことを聞いてくれる。

皆、みきをいじめるためなら私の道具になるの。」

みさきは足で私の頭を踏みながら語る。
顔が狂気に染まっているのが声と口調でわかる。