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社会問題小説・評論板
- Re: 椅子取りゲーム ( No.18 )
- 日時: 2012/12/03 23:09
- 名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: YUvrOkO5)
……はっ、気付いたら部屋のベッドに寝ていた。
時計を見ると、午後4時。
どうやら寝てたみたい。
私の制服を代えなきゃいけないほど汚された頃、親に事情を説明した。
今のは最後の学校の日。
親は、なんでみきちゃんがって泣きながらも自主退学させてくれた。
変に三咲を退学させても、周りの取り巻きがまたいじめるので私が希望したんだ。
「みきちゃ〜ん!塾行かなくていいの〜?」
階下から母の声が聞こえる。塾は4時半から。
「ごめーんすぐ行く!」
私は母に叫び返し、一階に降りてダッシュで家を出た。
あと30分しかないが、自転車で走れば余裕だ。
私は聖月学園を退学した後は、地元の公立日寄(ひより)中学校に通っている。
私はあの時より、今が幸せ。
私は塾に着いて、難関校コースの教室に入った。
このクラスはかなりレベルが高い人じゃないと入れないクラス。
そして、そんなスーパークラスには私と同じ学校の人が一人いる。
「なんだよ、珍しいなみきが息切らして教室に入るなんて。
あっ、俺に会いたくてたまらなかったとか?」
私の前で調子こいてるのがそいつ。小田健介(おだけんすけ)。私が今唯一心を開ける人。
私はチョップの真似をする。
健介は手をクロスさせて、チョップから守る真似をする。
健介には、私の生まれてからの境遇を全て話してある。
それでも、健介は私にかまってくれた。
私はさっきまで見ていた夢を話した。
健介は顔をしかめながらも、最後まで待ったをかけずに聞いてくれた。
「その夢、なんかやだな。
なんかの予兆かもよ。
俺だったらいつでも相談乗るから話せよ。」
ありがとう……。
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