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社会問題小説・評論板
- Re: 椅子取りゲーム ( No.28 )
- 日時: 2012/12/24 22:22
- 名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: DLaQsb6.)
「だがお前のせいで姉貴は退学させられた。お前が学校なんかやめなければ、そんなことはなかった。
それでも、お前と仲良くしてこうと思ってた。今の今までな!
それでも、こいつの肩を持つのかよ。」
どういうことだ。
吉田は知ってたのか知らなかったのか、顔を渋らせた。
でも、俺達部外者にとっては何がなんだかわからない。
気付けば、朝休みにも関わらず教室は静かになっていた。
さすがに、いくら喧嘩っ早い亮太でもヒートアップし過ぎだな、これは。
しかも、女相手にガチギレなんてカッコ悪くすぎてこっちが恥ずかしいっての。
「亮太、落ち着け。個人の因縁はここでぶちまけるもんじゃねえ。
それにこの件は、吉田は何も悪くない。
健介がいけないんだ。
少しは体裁を考えろ、男が女いじめるなんてシャレにもなんねぇーよ。」
俺は、亮太からとりあえず健介を引きはがす。
「ありがとう、祐樹。」
健介は咳込みながら、こっちに向かって言う。
「履き違えるなよ?健介。
俺が今なんて言ったか、聞いてなかったのか?
悪いのはお前だと!」
俺は、健介の鼻っ柱を思いっきり殴る。
健介は床に倒れこんだ。
拳がじんじん痛む、これが人を傷つける痛み。
でも、その痛みを負ってでも俺は健介を殴りたかった。
「祐樹いっけ〜!」
「クラスの裏切りをやっつけろ〜」
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