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　今までずっと抑え込んでいたものが、怒りと共にどっと溢れ出してくる。醜い私の、汚い本音——。
　私は昔から、あいつらが大嫌いだった。今でもそれは変わらない。
　でも……所詮は私も、あいつらと同じなんだ。私にあいつらを責める権利なんて、無い。
　それを認めるには抵抗があったけれど、事実なのだから仕方がない。
　実際に私は、紗希ちゃんが足を蹴り飛ばされた時になんて思った？　"ざまあみろ"って……そう、思ったじゃないか。

　確かに私は、紗季ちゃんに陰口を言われそれにショックを受けていた。裏切られたとも思ったし、紗希ちゃんに憎しみの感情も抱くようになってしまった。
　だからって、あんな事思うのは間違っている。理屈ではそうだと分かっているのに、私は……。
　私は何て、醜い人間なのだろう。

——ごめんなさい、紗希ちゃん。
　貴方が笑われているのに、何も出来ないなんて。