社会問題小説・評論板

Re: あなたとわたしの世界観 ( No.3 )
日時: 2013/02/01 19:13
名前: 藍永智子 ◆uv1Jg5Qw7Q (ID: 1BwboFjv)

 最初に私がわがままを言ってしまったのは、確か小学校二年生の頃だったと思う。自分で言うのもなんだけど、私は自分が相当身勝手な大馬鹿者だって判ってるから。
 その時私は、正直いって琴音ちゃんと一緒にいることを嫌に感じていた。何をするにも一緒、どこにいくにも一緒、学校に行くのも一緒。そんなことでさえ面倒に思えてきて——結局、私は彼女を突き放した。
 実際に何と言ったのかは忘れてしまったけれど、とにかく私は彼女を傷つけた。それまでは毎朝必ず一緒に学校へ登校していたのだけれど、その時を境にして、私は彼女と話さなくなった。
 朝、一人でとぼとぼと歩いている彼女を見かけても、声をかけに行こうとは思わなかったの。酷いでしょう、私ってば。
 自分は——上辺だけの付き合いができるような、とってもテンションの高い——五人くらいの友達を一緒に、朝っぱらから馬鹿騒ぎをしていたのに。
 昔はこんなこと、ちっとも考えなかったというのに。
 今にして自分のとった行動を改めて思い出すと、相当非道いことをしていたのよね。
 それなのに昔の私といえば、罪悪感を感じた事なんて一切無くて、ただただ毎日が楽しくて充実していた、っていう印象しか残っていない。
 それなら、いつから私達は「親友」になったのかって?
 小学校六年生に進級するとき、クラス替えがあって琴音ちゃんと一緒のクラスになったのよ。それがきっかけ。
 丁度——といってはいけないのかもしれないけど——私は仲が良い子たちの集団とは違った方のクラスになってしまい、いうなれば独り身だったのだ。

 それで、私は再び琴音ちゃんとの「絆」を持ち出して、復活させたって訳。