社会問題小説・評論板

Re: 少女よ、虐められている事に気づけ! ( No.16 )
日時: 2013/04/19 22:34
名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc (ID: TxB8jyUl)

七話『真実。』
(葵視点)

さあってと……
次の次の次は私の番だが……
次の次は美香が走る。
そして一緒に走るのは凛の取り巻きの花だ。

……何か不安だ。他人の事なのに。
どうしてこんなに不安なのだ……?

「がんばれーっ、陽菜!」

!?
……なんだ、応援か。
びっくりさせないでほしいね。




さて、美香の番だ。
私の推測では多分、
花が美香の足を引っ掛けるであろう。

『パーン!』

最初の先頭は、鈴川。
どーでもいい奴だ。
二番目は平岡。
三番目は……花。
そして最後は美香である。

「……ハァッ、ハア……」

美香はもう息切れしている。
足は遅い。
でも美香はがんばってがんばって、
花の横まで来た。

その時だ。

花が足をさりげなく横に上げ、
美香を転ばせたのだ。

「痛っ……」

膝から血が出ている。

血。

血か。
血は嫌だ。
それはどうでもいい。

「美香!立って!がんばれ!」

「……立てる訳、無いだろ。」

私は言ってしまった。

「……何、言ってんの。美香は頑張る子だよ?」

「ちなみにだけど。美香を転ばせたの、花だから。」

「え?」

「私の言葉を信じないって言うなら嘘って事でいいけどね。」

これを言った時、美香がゴールした。

「美香!大丈夫!?保健室行こう!」

保健室に行って何になるのよ。
血、血、血。

「これくらい、大丈夫だよ。」

「大丈夫じゃないでしょう!?放っておくと痛いよっ!」

「……んじゃあ、いく。」




さあて、
私の走る番だ。