社会問題小説・評論板

Re: 少女よ、虐められている事に気づけ! ( No.9 )
日時: 2013/04/16 21:45
名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc (ID: TxB8jyUl)

二話『虐めの始まり。』
(美香視点)

「おはよう、陽菜!」

あたしは教室に入るなり、元気良く親友の陽菜に挨拶をした。

「あ、ヤッホー美香。学校だるいねー……」

そりゃあ、だるいに決まってるよ。
ただし、あたしはだるくもかゆくも無い!
だって、……今日はめっちゃ気分がいいんだよねっ!
いい予感もするしねっ!

「そうかな!?別にだるくもないよ!!!」

あ、声ちょっと出し過ぎたかな?
まぁ、いいか。気分がいいし。

「ちょ、声のボリューム抑えなさい!」

……怒られちゃった。やっぱし声でかすぎたのかな?

「あぁ、ごめん、ごめん。」

「今日、美香の誕生日でもないし、何も特別な事は無いのよ?」

「今日は何かいい予感がするんだよね。なんとなくだけど!」

「か、カン……ってやつ?」

「そーそー、カンってやつ!」

その後、あたしと陽菜は色々と喋ってた。
昨日のテレビの事とか、
新発売「すいか牛乳」の感想とか、
ボリボリ君コンソメ味の感想とか。
(食べ物ばっかだな!)

しばらくして、あたしはトイレに行きたくなった。

「あ、あたしトイレ行ってくるねー!鐘が鳴る前に行かなくちゃ。」

「おっけー!さっさと行って来いよ!」

その時、あたしは後ろに誰かがついてくるのに気付かなかった。

〜トイレ〜

「ふぅ、すっきりした。」

さあて、早く出なきゃ。
そして扉に手をかけた時、

『バッシャーン!』

……一瞬、何が起きたか分からなかった。
髪の毛の先から水が滴り落ちている。

『ドタドタドタッ、タタタタタッ』

廊下で走る音が聞こえた。
……こんな事やったの、誰だ?
最悪の気分だ。
とりあえず、教室に行こう。

〰教室〰
(陽菜視点)

もうチャイムが鳴ったのに、美香が帰ってこない。
どうしたんだろ、美香。
大便かなぁ?
(食事中の皆さん、すいません。)

「では、出席をとります。安藤 夏さん。」

「はぁーい。」

「伊藤 裕さん。」

「はい。」

早くして、美香!
遅刻にされちゃうよ!
そしてとうとう、美香の番がきた。

「永井 美香さん。」

『ガラッ』

突然教室の扉が開いた。
……そこには、水をかぶった様なびしょびしょの美香がいた。

「……は、はい。」

教室がザワザワし始めた。

「み、美香さん!?何で濡れているんですか!?」

「美香!なんで濡れてるの!?」

思わず私も言ってしまった。

ザワザワは止まらない。

「……とにかく、言い訳は後で聞きますから、保健室へ服を借りに行ってきなさい。陽菜さん、ついてってあげて。」

「はい、分かりました。美香、行こう。」

「……うん……」

美香の身に何があったのか。
私はそれを聞きたかったけど、
今は美香が風邪を引きそうなので後にした。