社会問題小説・評論板

Re: 不登校児は思考する ( No.15 )
日時: 2013/07/14 13:49
名前: 哀歌 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

4話 不登校児は思考する

母の声がしつこく耳に残る中、私は考えていた。
このまま学校に行かなくて良いのか。
彼女は何を考えているのか。
私は何故生きているのか。
このまま死を選んだ方が良いんじゃないのか。

不登校児は思考する。
「死」か「生」を選ぶべく、思考する。

「何故、私は生きているのですか?」

そう問う。しかし、答える人は何処にも居ない。

「独りぼっち……か」

結局僕は独りぼっちさ。
嫌なことから逃げて、立ち向かおうとしない弱虫。
大切な物を守れず、いつの間にか独りぼっち。
誰も——何も、守れない。

僕にはもう、何も残ってない。
友人も信頼できる人も何もかも。
優しい両親だって——もう、何処にも居ない。

私は息を吐き、制服に着替え、走り出した。
“外の世界”へ向かって。



不登校児は思考する。


自分は何処へ向かうのか。